猫の甘噛みの理由は?いつまでする?対策は?

愛猫の甘噛みは甘えてくれているようで、飼い主としては悪い気はしないでしょう。

そもそも甘噛みとは歯を立てる程度に軽く噛みつく、一種のじゃれ方です。

子猫であれば微笑ましい行為ですが、放っておくと成猫になっても噛み癖として残ってしまう恐れがあるので、無視するのは良くありません。

猫が甘噛みをしてしまう理由って?

猫の甘噛み

猫は、成猫よりも子猫~2歳前後くらいまでの若い猫の方が甘噛みしやすいといわれています。肉食動物ということもあり甘噛みは特別なことではありません。

しかし、何の理由もなく噛みついてくるわけではなく、猫なりの理由があって噛みつくのです。

興奮して噛みつく

子猫が甘噛みする理由として、遊んでいる最中に興奮してしまい、おもちゃや遊び相手に思わず噛みついてしまうことが挙げられます。

もともと熱中しやすく興奮しやすい性格の子に出やすい傾向があり、遊んでいるうちについ噛んでしまうようです。

歯の痒みを紛らわせるため

子猫の歯は、3~6ヶ月の間に永久歯へと生え変わっていきます。この時期は歯がムズムズして痒くなるので、痒みを紛らわせようと甘噛みしてしまうのです。

人間もそうですが、歯の生え変わりは猫にとって成長に欠かせないので、無理に甘噛みを我慢させるのではなく、噛んでも大丈夫なおもちゃを代わりに与えると良いでしょう。

愛情表現

猫が甘噛みする理由の1つに『愛情表現』があります。

例えば、「撫でていたら噛まれた」ような場合は、愛情表現と考えて良いでしょう。

こうしたスキンシップとしての甘噛みは、飼い主だけでなく親や兄弟でも良く見られる行動です。

スキンシップに対する不満

基本的に、猫はあまりベタベタされるのを好みません。

自分が構ってほしいときは近寄ってくるものの、それ以外のときは放っておいてほしいという子が多いでしょう。

仮に、構ってほしくて自分から近寄ったとしても、過度に構われると嫌になって噛みつくこともあります。

スキンシップの際に、しっぽをパタパタさせたり落ち着きがなくなってきたらイライラしてきているので、ほどほどで終わると良いでしょう。

お手入れを止めてほしくて

ブラッシングや耳掃除など、お手入れの最中に噛みついてきたら、それ以上やらないでお手入れを止めてほしいという合図です。

猫は基本的に体を拘束されることを嫌うので、お手入れする時間は極力短くして、どうしても長引く場合は時間を置いてから再開すると良いでしょう。

オス猫ならネックグリップかも

オス猫が甘噛みしてくるようなら、【ネッククリップ】という行動かもしれません。

ネッククリップとは、交尾の際にオス猫がメス猫の首を噛んで動きを止めようとする行動で、発情期になると人間や家具などに噛みつくこともあります。

これは本能的な行動なので完全に止めさせることはできませんが、去勢手術をすることで落ち着くことが多いといわれています。

甘えたくて噛みつくことも

猫は飼い主に甘えたいときも、甘噛みしてくることがあります。

構ってほしかったり遊んでほしかったり、何かしらの要求があるときに噛みつくことで気を引こうとすることも。

エスカレートするようなら止めることも必要になりますが、甘噛み程度なら甘えさせてあげても問題ないでしょう。

子猫はいつまで噛む?

子猫の甘噛みは、放っておけば収まるというわけではありません。

生後14~60日頃のいわゆる【社会化期】に「噛むのはいけないこと」と学習することで甘噛みをしなくなります。
そのため、厳密に「生後〇ヶ月で甘噛みを止める」とは言い切れません。

とはいえ、1歳頃になると甘噛みしなくなる傾向があるので、個体によっては成猫になると徐々に収まっていく可能性もあります。

噛み癖のしつけって?

子猫が噛みつく理由はさまざまですが、しつけで噛み癖は直すことができます。

では、噛み癖を直すためのしつけはどのように行えば良いのでしょうか。

落ち着かせることが大切

甘噛みのしつけは、まず興奮させないよう落ち着かせることが先決です。

一度興奮すると自分でも抑えがきかなくなってしまうので、なるべく刺激を与えないようにしてください。

例えば、遊びがエスカレートして甘噛みをしてきたら、刺激しないよう一旦静かにその場から立ち去りましょう。

狩猟本能を満たしてあげる

猫は肉食動物なので、飼い猫であっても狩猟本能があります。

野生の猫であれば狩猟でエネルギーやストレスを発散するところですが、家の中で暮らしてるだけでは不十分です。

そこで猫じゃらしなどのおもちゃを使い一緒に遊んであげれば、狩猟本能が満たされて、噛みつくことが少なくなるでしょう。

1度に長時間遊ぶよりも、短時間でも回数を増やした方が満足してくれやすいので1日数回、10分程度遊んであげてください。

無視が有効なことも

飼い主からすればしつけをしているつもりでも、猫からすれば攻撃されていると感じて反抗心から攻撃的になる可能性もあります。

そのため、場合によっては下手にしつけようとせず、無視してやり過ごすことも大切です。

また、猫は人間の言葉を理解しないので、甘噛みを叱ったつもりでも「噛んだら喜んでくれた」と勘違いして余計に甘噛みするようになる可能性もあります。

無視しても止めてくれない場合は、一旦猫の目の前からいなくなってみましょう。「噛んだら飼い主がいなくなった」と学んでくれれば、それが抑止力になるかもしれません。

噛まれたら大袈裟に声を出す

噛まれた時の対処法として、「痛い」と大きな声を出してみるのも有効な場合があります。

子猫は本来、親兄弟とじゃれ合う中で自然と力加減を覚えていくのですが、飼い猫の場合そうはいきません。

そこで、飼い主が悲鳴を上げたり大声で叫んだりすることで、子猫は「やりすぎた」と学ぶことができるのです。

噛んでも良いおもちゃを与える

猫は肉食動物なので、噛むことは自然な行動です。そのため、完全に噛むことを止めさせることは難しいでしょう。

そこで、しつけの方向性として噛むことを完全に禁止するのではなく、噛んで良いものと悪いものを教えてあげる方が効果的といえます。

もしも手に噛みつこうとしたら、代わりに猫用のおもちゃを与えて噛ませるようにすれば、噛みつきたいときはおもちゃに噛みつくようになってくれます。

多頭飼いで猫同士遊ばせてあげる

子猫は親兄弟やほかの猫と触れ合う中で社会性を身に付け、他者との接し方や力加減を学んでいきます。

そのため、猫を多頭飼いすることで、自然と飼い主に噛み付くことが少なくなるでしょう。

ただし、相性によっては過度なじゃれ合いからヒートアップしてケンカになる危険もあるので、迎える前に先住猫との相性を確認することをおすすめします。

まとめ

肉食動物である猫は、狩猟本能から噛みつくことがあります。

子猫であれば甘噛み程度ですみますが、そのまま放置すると噛み癖になってしまうので、早い段階でしつけてをおく方が良いでしょう。

今回の記事を参考に、噛む理由を把握して適切にしつけてあげてください。

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