猫の大きさは種類によってさまざまですが、おとなになっても体重が2kg前後にしからない小型猫をご存知でしょうか。
ここでは、成猫になっても大きくならない小さい猫を10種類ご紹介したいと思います。
あなたはどの猫ちゃんがお好きですか?
小さい猫(小型猫)ってどのくらいの大きさ?
猫の大きさは、品種や個体差によって大きく異なりますが、一般的な猫の平均体重は約3.0~5.0kgが目安と考えられています。
「小型猫」には明確な基準はありませんが、本記事では成猫時の体重が2~4kg程度の猫種を小型猫として紹介していきます。
ちなみに世界最小の猫といわれる「クロアシネコ」は、大人になっても体重が約1.0~2.5kgにしかならないといわれています。一方、世界最大の猫とされる「ハイランダー」の体重は、約4.5~11kgあるとされ、クロアシネコの4倍以上あるそうです。
同じ猫でも種類によって体重がここまで違うなんて驚きですね。
小さい猫は飼いやすいの?
小型猫は大人になっても大きくなりにくい特徴を持っています。そのため、アパートやマンションなどの集合住宅でも飼いやすい猫といわれています。
また体が小さい分、遊ぶスペースもそれほど必要がないことから、少し狭い部屋であっても飼いやすいといえるでしょう。
さらに体が小さいことと比例し、鳴き声や活動音も比較的小さめです。隣近所への影響を気にせず飼うことができるのも小型猫は飼いやすいといわれる理由の1つでしょう。
また、猫の食事量は体重によって決まるといわれています。小型猫は一般的な猫よりも食事量が少ない傾向にあり、体重1kgの小型猫であれば1日のフードの量は8~10g、水分量は24~30mlといわれているので、餌代の負担も少なくすみます。
それ以外にも小型の猫は、成猫になっても体重が軽いので、女性やお年寄りでも一緒にお出掛けがしやすく、ケージに入れるのも楽ですよ。
小さい猫の種類一覧
小型猫に属する猫種はどれくらい存在するのでしょうか。ここでは、小型猫に該当する猫を一覧でまとめてみました。
- トイボブ
- シンガプーラ
- マンチカン
- ミヌエット
- デボンレックス
- ラムキン
- キンカロー
- バンビーノ
- コーニッシュレックス
- ジャパニーズボブテイル
聞いたことのある猫種から、初めて耳にする猫種もいるかと思います。これらの猫種はどれくらいの大きさで、どのような特徴を持ち合わせているのでしょうか。
小さい猫①:世界最小の猫「トイボブ」
【平均体重】約1.7~2.0kg
世界最小の猫と呼ばれる「トイボブ」は、2011年にWCF(World Cat Federation)に認可され、世界的に認められた猫種です。
最大の特徴は、成猫になっても体重が2kgほどにしかならないこと。胴体は短いですが、肩幅が広く分厚い胸板と短いしっぽがチャームポイントです。
毛色は全体的に白いですが、耳、口元、四肢、しっぽには濃い色のポイントカラーがあります。
性格は人懐っこく、攻撃性も低いので初めて猫を飼う人におすすめです。
小さい猫②:純血種の中では最小「シンガプーラ」
【平均体重】約2.0~3.5kg
古代エジプトの人々が崇拝していたと考えられている「アビシニアン」。スラっとした体型ですが野性味に溢れ、動くたびにキラキラと輝く被毛が魅力の猫種です。
人間と遊ぶことが大好きで、ボールを投げれば取って来たり、呼べば走って駆け寄ってきたりするなど、まさに犬のような性格を持ち合わせています。
初対面の人や他のペット、小さな子どもにも友好的に接しますので、お子さんがいるご家庭や多頭飼い飼育を希望している方におすすめな猫種といえるでしょう。
小さい猫③:ギネスにも登録された「マンチカン」
【平均体重】短足:約3.0~4.5kg、長足:約3.5~4.5kg
北アメリカ原産の「マンチカン」は、英語の「マンチキン」に由来しており、❝小さい❞や❝子ども❞といった意味があるそうです。
またマンチカンは、短足タイプ、中足タイプ、長足タイプの3種類が存在します。
マンチカンの成猫の体高(地面から背中まで)が約15~20cmが平均値とされていますが、2014年にカナダで誕生したマンチカンは体高が13.6cmしかないことから『世界一体高が小さい猫』としてギネスの認定を受けています。
性格は穏やかで好奇心旺盛な甘えん坊なので、その見た目と可愛さに魅了され、今でも人気が高い猫種の1つです。
小さい猫④:短い足と長毛「ミヌエット」
【平均体重】約2.0~4.0kg
小柄ながらも筋肉質な体型をしている「ミヌエット」は、毛色や毛の長さのバリエーションが豊富です。
その理由は、鼻ペチャのペルシャ猫と短足なマンチカンを掛け合わせた混合種だから。そのため、様々な毛色や毛の長さのミヌエットが存在します。
特に白×黒の毛色をしたミヌエットは大変珍しく、高値で売買されることがあるそうです。
性格は、おとなしくて用心深い一面がありますが、遊び好きで活発です。ただ、少しばかりマイペースなところもあります。しつこくすると嫌がられる可能性があるので注意が必要です。
ミヌエットと程よい距離感でコミュニケーションが取れれば、最高のパートナーとなるでしょう。
小さい猫⑤:珍しいカーリーヘアー「デボンレックス」
【平均体重】約2.5~5.0kg
くさび形の小さな顔と細い首、そしてクリクリとカールした被毛が特徴的な「デボンレックス」は、一般的な猫よりもやや小型とされ、世界的にも大変希少な猫種です。
元々デボンレックスは、突然変異で生まれた1匹のオス猫から始まりました。そのオス猫を親に持ち、誕生した子猫にも同じ同特徴が現れたことから交配が繰り返され、今に至るそうです。
性格は、好奇心旺盛で遊び好き。また飼い主に甘えることが大好きなので、猫との時間が作れる人におすすめです。
小さい猫⑥:羊のような被毛「ラムキン」
【平均体重】約1.8~4.0kg
ラムキンは、ふわふわで柔らかいっ被毛と小さな体がまるで子羊に見えることから、英語で子羊の意味を持つ「Lambkin(ラムキン)」と名付けられました。
短足で活発なマンチカンと、落ち着きのあるセルカークレックスの素質を受け継ぎ、足が短く、クルクルとした巻き毛が愛らしいです。
猫の中でも比較的体が小さく、成猫になってもコンパクトな体型をしていますが、意外にも筋肉質でがっしりとしています。
性格は、穏やかで友好的。抱っこされるのも好みますので、猫とたくさんスキンシップを取りたい方にピッタリの猫種です。
小さい猫⑦:比較的新しい猫種「キンカロー」
【平均体重】約3.0~5.0kg
手足の短いマンチカンと、耳が外側にカールしたアメリカンカールを交配して誕生させた猫種「キンカロー」。
別名「マンチカール」と呼ばれ、世界的に見ても珍しい猫種といわれています。
外見は両親それぞれの特徴を受け継いでいるため、短足で耳が外側にカールしています。また小柄ながらも、筋肉質でしっかりとした骨格をしています。
性格は、とても賢く社交的です。また運動をすることが大好きなので、一緒に遊んであげると喜びますよ。
小さなお子さんがいる家庭や、他のペットを飼っているご家庭にも適応しやすい猫種です。さらに比較的飼いやすい猫種でもありますので、初めて猫を飼う方にもおすすめですよ。
小さい猫⑧:個性的な容姿「バンビーノ」
【平均体重】約2.0~4.0kg
毛のない猫代表のスフィンクスと、足が短いマンチカンを人工交配して誕生したのが、無毛で短足な「バンビーノ」です。
一見、被毛がないように見えるバンビーノですが、実はうっすらと産毛が生えていて、その触り心地はまるで桃の表皮のよう。皮膚の色は「黒」「白」「ピンク」の3色に分かれています。
そんなバンビーノの最大の特徴は、個性的な外見といっても過言ではありません。他の猫種のように被毛に覆われておらず、成猫になっても甘えん坊な性格と見た目からまるで赤ちゃんのようです。
そのため、バンビーノの名前の由来はイタリア語で「赤ちゃん」を意味するそうですよ。
社交的で活発ですが、皮膚が剝き出しになっているのでケガをしないよう、環境にも配慮できるおうちで飼われるのがベストといえるでしょう。
小さい猫⑨:猫界のグレイハウンド「コーニッシュレックス」
【平均体重】約2.5~4.5kg
突然変異で生まれた「コーニッシュレックス」は、シャム猫やバーミーズ、そしてロシアンブルーを掛け合わせて今の原型になったといわれています。
そんなコーニッシュレックスの最大の特徴は、まるでパンチパーマをかけたような巻き毛と、逆三角形の小さな顔、そして大きな耳です。
性格はとても賢く社交性のある猫ですが、少々どんくさいところがあるため茶目っ気のある猫種といえそうです。
また元気で活動的な猫種なため、退屈が大の苦手。1匹にさせるとストレスを抱えてしまいますので、お留守番が多いご家庭の場合は多頭飼い飼育を検討することをおすすめします。
小さい猫⑩:招き猫のモデル「ジャパニーズボブテイル」
【平均体重】約3.0~5.0kg
1,000年以上前から日本に存在する「ジャパニーズボブテイル」は、招き猫のモデルになった猫でもあります。
スラっとした体型と、可愛らしい短いしっぽが特徴的で、毛色や模様はバリエーションが豊富です。
性格は社交的で頭もよく、他の動物とも友好的に接することができます。また、子どもの遊び相手にも買って出てくれますし、家族思いの優しい性格の持ち主です。
小さい猫を飼う際の注意点は?
小さくて、見た目もキュートな小型猫。アパートやマンションなどの集合住宅でも飼いやすい猫として人気が高まっていますが、飼う上で気を付けるべき注意点はあるのでしょうか。
足元や狭い空間には注意
小型猫は一般的な猫よりも体が小さいため、狭い隙間などに入ってしまう恐れがあります。もし飼い主さんが気付かない場所に入ってしまい、出ることができなくなってしまったら大変です。
また、飼い主さんの足元にいるのに気付かず踏んでしまうリスクも考えられます。
小型猫をお迎えする場合は、狭い隙間などに入らないように物を置くなどして、対策を立てるようにしましょう。
事故が起きないように気を配る
前述でご紹介した小型猫の多くは好奇心旺盛で活発、そして運動神経が高い傾向にあります。そのため、室内で思わぬ事故に出くわす恐れがあります。
例えば…
- 家電製品のコードを噛んで感電
- お湯を張ったお風呂にダイブして溺れる
- 洗濯機の中に入って、洗濯物の渦に巻き込まれる
- ドアの隙間から脱走 など
これらの事例は小型猫に限ったことではありませんが、室内であっても事故に繋がる危険性がありますので、十分注意しましょう。
しっかり体重管理をしてあげる
小型猫を飼う上で気を付けなければいけないことの1つ、それは「体重管理」です。
小型猫は骨格が小さいため、肥満になると関節への負担が大きくなります。また、関節以外にも心臓や内臓にも負担がかかってしまいますので、注意が必要です。
一般的な猫と比べて小型猫の食事量は少ないですので、小型猫に合った食事量を意識するようにしてください。またきちんと運動をさせて、肥満防止に努めましょう。
まとめ
いつまでも子猫のようにキュートで愛らしい小型猫。
とても魅力的な猫種ですが、小さいなりに気を付けなければいけない点もありますので、飼う前に必ず確認するようにしましょう。
そしてお迎えしたら、たくさんの愛情で可愛がってあげてくださいね。