猫の「クラッキング」について徹底解説!意味や理由から似た行動まで

クラッキングとは?

猫の「クラッキング」について徹底解説!意味や理由から似た行動まで

皆さんは猫が外を眺めている時や、飛んでいる鳥や虫に向かって

「ケケケッ」
「クククッ」
「カカカッ」

などの鳴き声を発しているのを見かけたことはありませんか。
これは猫の狩猟本能から興奮した時に鳴く声とされ『クラッキング』と呼ばれています。

クラッキングってどういう行動のこと?

猫のクラッキング動画 猫のクラッキング動画

クラッキングは猫の狩猟本能からくる動作の1つといわれていますが、野生の猫やライオンなどのネコ科動物はクラッキングをすることがありません。

その理由は、鳴くことで獲物に気付かれてしまうからです。そのため、クラッキングが見られるのは主に幼猫や狩猟したことがない飼い猫が多いとされています。

クラッキングにはどんな意味がある?

クラッキングは英語で「chattering(チャタリング)」といい、音を出さずに顎の動きだけで「カカカッ」という音を出す行動のことを指します。

また細かく分類すると「chirping(チャーピング)」と呼ばれる動作もあり、細かく口を動かしながら甲高く短い声を出します。

そして猫は、これらの行動を一連の流れで交互に行うこともあるそうです。

他にも「chirping」の音が小さい鳴き声を「weeting(ウィーティング)」、長い鳴き声だと「tweedling(ツイードリング)」と区別する人もいますが、日本ではこれらをひとまとめにしてクラッキングと呼んでいます。

ちなみに猫のくしゃみは、私たち人間と同じように「クシュン」と鳴くので、クラッキングとの違いは分かりやすいと思います。

クラッキングをするのはなぜ?

クラッキングをするのはなぜ?

そもそもなぜ猫は、クラッキングを行うのでしょうか。
実は、次のような意味合いがあるといわれています。

①狩猟本能から

窓から見える鳥や虫などを見ると猫の狩猟本能が目覚め、気持ちが高ぶるためという説

②欲求不満

窓越しからでは直ぐに獲物を捕まえることができず、欲求不満を表している
また、クラッキングは獲物を捕らえる動作の代替行為だからという説も

③擬態の意味

猫が獲物である鳥や虫などの鳴き声を真似しているという説

窓の外にする場合

猫は、窓の外から見える鳥や虫などの動く獲物に対して「捕まえたい!」という習性や「追いかけたい!」という本能が現れます。

しかし1枚の窓ガラスによって遮られていることで、自分が思うように動けない状態だったり、獲物が届きそうで届かない不満だったりから猫は苛立ちを覚え「カカカッ」と歯で音を鳴らすといわれています。

飼い主など人間にする場合

猫が飼い主に対してクラッキングするのは、要求や信頼を意味しているといわれています。

猫にとって飼い主はごはんをくれる存在であり、親猫のように思うこともあれば、反対に自分の子どものように思うケースがあるそうです。

またクラッキングをすることで、飼い主がいつもと違う反応をすることから、鳴き声で不満や要求などを伝えようとしているともいわれています。

何もないところにする場合

猫が何もないところでクラッキングをしていると、もしかして幽霊がいるの?!と思いがちですが、実際は天井で光を見つけたときや、外で鳥や虫などが飛んでいるのを見かけたときにクラッキングをするようです。

なので、決して幽霊が見えているわけではない!?のでご安心を(笑)

クラッキングしない猫もいるの?

クラッキングしない猫もいるの?

猫特有の「クラッキング」という行為。実は全ての猫がクラッキングをするわけではないようです。

クラッキングしない猫もいる

元々野良だった猫が家猫になった場合、野生時代に狩りをしていた習慣からかクラッキングをあまりしないといわれています。

また猫の性格によってもクラッキングをしない子がいるようです。

クラッキングが下手な猫もいる

動作が小さすぎてクラッキングをしているのに、そうは見えない猫もいるようです。

全ての猫がクラッキングが上手!というわけではないようですね。

クラッキングはストレスのせい?

クラッキングはストレスのせい?

窓の外を眺めている愛猫が「ケケケッ」などと鳴いている姿を見た時は、獲物を捕まえられずムズムズしている状態です。

ストレスが溜まっているわけではないですが、思うようにいかずモヤモヤしている状態ではあります。

もしかしたらストレスの元となる場合もあるので、気分転換を兼ねて猫用のおもちゃを使って遊んであげるとよいでしょう。

クラッキングと間違われる猫の行動

クラッキングと間違われる猫の行動

「ケケケッ」「カカカッ」というクラッキング以外にも、猫の鳴き声から気持ちを読み解くことができます。

ここではクラッキングに間違われやすい猫の行動について見ていきましょう。

寝ているときのカカカ

猫は1日のおよそ3分の2の時間を睡眠に当てています。
その際、深い眠りである「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を繰り返すのですが、ほとんどの時間はレム睡眠で構築されているとされています。

フランスのリヨン大学の研究では、猫がレム睡眠時に見る夢は危機的な状況から脱出しようと試みたり、狩りをしている際に攻撃をしかけたりするなど、スリリングな夢を見ていることが多く、夢の中で危機管理シミュレーションを行っているといわれてます。

もしも愛猫が寝ている時に、手足やしっぽをバタバタさせたり「カカカッ」とクラッキングをしているような行動を見せたりしたときは、それは夢の中で何かと戦っているのかもしれません。

威嚇のカッ

口を開け、歯を閉じた状態で短めの鳴き声「カッ」は喉から出す音といわれ、天敵である蚊などの音を真似ているという説があります。

これは防御時や能動的な攻撃時に見られることが多く、強い怒りや恐怖を感じている時にだけだす警告のシグナルといわれています。

もしこの警告を無視すると、猫パンチなどで攻撃されますのでご注意を。

まとめ

クラッキングは猫にとって自然な行動
今回は猫の「クラッキング」について詳しく解説しました。

クラッキングは猫の狩猟本能から来る行為の1つであり、目の前の獲物を捕まえたいけど捕まえられないもどかしさを気持ちで表しているといわれています。

また一般的にクラッキングは猫にとって自然な行動の1つなので、あまり心配する必要はありません。

しかし、愛猫がどのような状況でクラッキングをしているのか、また何を訴えているのかなどをよく観察するとよいでしょう。

そうすることで何を表現しているのかわかるようになってきますし、気持ちを理解してあげることでより良いコミュニケーションを図ることができますよ。

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