なぜオッドアイに?どんな猫種がなる?

左右の目の色が異なることを「オッドアイ」といいますが、なぜ目の色が異なるのでしょうか。またどんな猫種がオッドアイになる傾向にあるのでしょうか。

ここではオッドアイの基本的な知識を始め、なりやすい猫種や寿命についてまで詳しく解説していきます。

オッドアイとは?なぜなるのか

猫のオッドアイ

皆さんは、左右の目の色が違う猫を見たことはありますか。

左右の目の色が異なることを「オッドアイ」と呼びます。オッドアイの「odd」とは不揃い、奇数、半端な、片方の、などの意味を持ち、正式名称は『虹彩異色症(ヘテロクロミア・オブ・アイリス)』といいます。

「虹彩異色症」は「症」というものの、あくまでも「左右の目の色が違う状態」を指す言葉なため、虹彩異色症だからといって必ずしも疾病を抱えているとは限りません。

ただ原因の1つとして、先天性の「白色遺伝子」が関係していたり、病気や事故などの後天性が原因でオッドアイになったりすることもあるようです。

ちなみにオッドアイの多くは、片方が青色でもう片方が黄色やゴールド、緑色や茶色といった色合いが多いそうですよ。

オッドアイが多い猫種はある?

オッドアイになる傾向にあるのは、白猫や白い被毛の比率が多い猫に出やすいといわれています。

純血種でいえば、ジャパニーズボブテイル、ターキッシュアンゴラ、ターキッシュバンという3品種の猫が比較的現れやすいといわれています。

特にジャパニーズボブテイルの場合、白地の多い三毛猫に現れやすいそうですよ。

なぜ白猫にオッドアイが多いのかは諸説ありますが、その全ては解明されるまで至っていないそうです。

オッドアイの猫は寿命が違う?

オッドアイの瞳をした猫は、他の猫よりも体が弱く短命といわれています。

その理由は一体なぜなのでしょうか。

聴覚障害も持つ子もいる

オッドアイの猫は、生まれつき青い目をした側の耳に障害が出ることがあるそうです。
ただしこれは正確な情報ではなく、正しくは「白い被毛かつ、青い瞳をした猫に聴覚障害が出ることがある」といわれています。

詳しくは解明されていませんが、体全体を白一色にする「W遺伝子」が音を増幅する器官の形成に大きく影響を及ぼしているのではないかと考えられています。

全ての白い猫、そして青い目をした猫に聴覚障害があるわけではありませんが、高い確率で発症するともいわれています。

もしも愛猫の様子がおかしいなと感じたら、かかりつけの動物病院に相談してください。

野生では目立つ白猫

聴覚障害を始め、オッドアイの白猫の寿命が短い理由は、ほかの猫と比べて野生では目立ちすぎてしまうからです。

自然界では白い毛色がとても目立ちます。敵から身を隠すのが難しいですし、さらに狙われやすいことから、オッドアイの白猫が短命といわれる原因なのです。

これらのことから、完全室内猫であれば生存競争をしなくて済むため、聴覚や毛色によって寿命が短くなる確率がグッと減るのかもしれません。

また猫全体の平均寿命は15.45歳※1といわれていますが、なかには20歳まで生きたオッドアイの白猫もいるようですので、短命であるか否かは食生活や環境なども影響してくるといえるでしょう。

※1.「令和2年(2020年)全国犬猫飼育実態調査 結果」一般社団法人ペットフード協会より

オッドアイが幸運と言われる理由は?

日本では昔から片方の目が黄色(ゴールド)、もう片方が青い目をしている猫のことを「金目銀目」などと呼び、縁起がよいものとされてきました。

また、透明感のあるその美しい瞳の希少性から「幸運を運んでくる猫」ともいわれ、とても神秘的な猫として愛されてきました。

ちなみに東南アジアに位置するタイでは、オッドアイの猫を「ダイヤモンドの瞳」と呼んでおり、昔から大切にされているそうですよ。

オッドアイの猫は値段が高くなる?

オッドアイの猫が生まれてくる確率は、毛色によって異なります。
特に全身白い猫の場合、オッドアイになる確率は約25%とされ、高い確率でなるといわれています。

そのためあまり希少価値が高くないので、金額が跳ね上がることはありません。

例えば、白い被毛を持つ猫が多い品種の平均的な値段は以下の通りです。

●ジャパニーズボブテイル:約15~17万円
●ターキッシュアンゴラ:約20~30万円
●ターキッシュバン:約20~30万円

3品種の中で比較的安い金額で販売されているのは「ジャパニーズボブテイル」が多いため、なるべく安いオッドアイの猫を探している方は、ジャパニーズボブテイルに絞って探してみるとよいでしょう。

ちなみに白猫の次にオッドアイの猫の割合が高いのは黒猫といわれています。
ただし、オッドアイの黒猫は後天的な原因が多いことから、先天的な理由で生まれてくる確率は極めて低いといえるでしょう。

まとめ

オッドアイの瞳をした白猫の多くは、一般的に気が強く神経質な一面を持っていますが、飼い主に対しては甘えん坊な性格をしています。

もしもお迎えをしたら、たくさんの愛情を注いであげてくださいね。

診断コンテンツバナー