クレオパトラに愛された猫、女神バステトの化身としての伝説を持つアビシニアン。優美な立ち姿と引き締まった体つきがとても魅力的です。
ここではアビシニアンの性格や体重、大きさ、毛色の種類などを解説します。なお、販売中のアビシニアンをお探しの方は子猫ブリーダーナビもご参考ください。
アビシニアンの性格や特徴について
猫といえば「ツンデレ」のイメージが強いですが、アビシニアンはとても甘えん坊な猫といわれています。人と遊ぶことが大好きでボールを投げれば取ってきたり、名前を呼べば駆け寄ってくるなど、犬っぽい性格を持ち合わせています。
また鳴き声がとてもエレガント。大きな声で鳴くことがあまりないので、集合住宅にお住いの方にもおすすめの猫といえます。
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好奇心旺盛で活発
アビシニアンはとても好奇心旺盛で活発な猫です。体を使って遊ぶことが大好きなので、とにかくたくさん動き回ります。
動きも機敏で素早いので、高いところにジャンプする姿はまさに優雅で美しいといえるでしょう。
いつも明るく元気な猫なので、こちらまでもパワーを貰えてしまうそんな魅力的な猫です。
甘えん坊で人見知りしない
「本当に猫?」と疑ってしまうほど、甘えん坊なアビシニアン。特にオス猫はべったりと甘えてくる傾向が強いようです。
また愛情表現がとてもストレート。飼い主にべったりくっ付いたり、話しかけると返事をしてくれたりと、常に一緒にいたい思いを強く表現してきます。
さらにとても社交的な性格をしているため、他のペットや小さなお子さんがいるご家庭でも飼いやすい猫といえます。
来客が来ても臆することなく接してくるので、人見知りも心配ないといえるでしょう。
いたずら好きな一面も
アビシニアンは好奇心旺盛で活発な性格に加え、いたずら好きな一面を持ち合わせています。そのため、飼い主の行動を見ながら物を落としたり、家電製品のコードを噛んでしまったりなど、困らせることもしばしば。
すばしっこく、ジャンプ力も高いので完全室内飼いをしている方は、窓やドアの開け閉めなどには注意が必要です。
アビシニアンの体重や大きさ(体長)は?
アビシニアンの平均体長と体重はどれくらいなのでしょうか。
オス・メス:約40~60cm
平均体重
オス:約3~5kg
メス:約2.5~4kg
体長はオスとメスで違いはありませんが、体重は少しだけメスよりオスの方が重いです。そのため、体型はオスメスであまり大差がないことがわかります。
またアビシニアンは、筋肉質でスレンダーな「フォーリンタイプ」という体型が特徴的です。そしてフェイスラインはやや丸みのある逆三角形、細くて筋肉質な長い四肢を持ち合わせています。
その美しいスレンダーボディに魅了される人も多いのではないでしょうか。
アビシニアンの毛色や模様の種類は?
アビシニアンの毛色は全部で4色。世界最大の血統猫登録団体CFAではルディ、レッド、ブルー、フォーンが認められています。またヨーロッパでは、シルバー、チョコレート、ライラックなどの色も繁殖されているそうです。
そんなアビシニアンの被毛は1本に3~4色に分かれているため、手でかき分けてみると表面とはまた違った色味が出てきます。そしてアビシニアンの場合、その複数の色にしま模様がある「ティッピング」があるのも特徴的です。
子猫の時は「ティックドタビー」と呼ばれるしま模様が首や肢、しっぽに薄く現れますが、成猫になるにつれてその模様は薄れてきます。
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アビシニアンの毛色①「ルディ」
発色の良いオレンジと、落ち着いたブラウンがミックスされたオレンジブラウンをベースに、1本の被毛に黒やダークブラウンなどの数色のしま模様があるティッキングが「ルディ」と呼ばれる毛色になります。
またしっぽは黒、鼻先は赤茶色、肉球は黒やダークブラン、胸元や肢の内側はオレンジブランで統一されています。
アビシニアンの中でも最も多い毛色といわれています。
アビシニアンの毛色②「レッド」
レッドというよりは、栗色と呼ばれる赤みの焦茶色に近い色味を持ちます。最近では栗色に似ていることからソレルと呼ばれることも。また、薄茶色のしま模様があるティッキングが入っているのもレッドの特徴といえるでしょう。
肉球は薄いピンク色をしており、全体的にあたたかみのある色合いになっています。
アビシニアンの毛色③「ブルー」
近年人気の高いカラーであるブルー。グレイッシュで落ち着いた雰囲気のブルーグレーをベースに、濃い灰色のしま模様が入っており、肉球は暗めのブルーです。
全体的にブルーというよりも、グレーに近い色合いをしており、お腹は優しい色合いのベージュになっています。また背骨のラインは濃く、しっぽの先にかけて濃いブルーになっていきます。
アビシニアンの毛色④「フォーン」
あたたかみのあるピンクベージュをベースに、薄めのココアブラウンにしま模様が入るのがフォーンです。
一見、アビシニアンのルディに見えますが、フォーンとの違いは黒いしま模様が入っていないこと。そのため、フォーンは全体的に黒い部分がありません。また肉球はその色合いにピッタリなピンク色をしています。
アビシニアンの長毛種がソマリなの?!その違いについて
世界でも人気の高いアビシニアンとソマリ。この2種類の猫を比較してみると、とても似ていることに気付きます。
それもそのはず。アビシニアンとソマリは、ほぼ同じ種類の猫だからです。
アビシニアンは短毛種に分類されますが、ごく稀に長毛種のアビシニアンが産まれます。その長毛種同士を交配させて誕生したのが、ソマリなのです。そのためソマリは別名「ロング・アビシニアン」とも呼ばれています。
アビシニアンとソマリの違いは、短毛種か長毛種かの違いだけなので、身体的能力や性格はほぼ同じです。
もしアビシニアンとソマリを同時に見る機会があれば、一度様子を観察してみると面白いかもしれませんね。
アビシニアンは抜け毛が多い?
アビシニアンは抜け毛が多い猫といわれています。その理由は、アビシニアンの毛質が「ダブルコート」だからです。
猫の毛質は「シングルコート」と「ダブルコート」の2種類に分かれます。コートとは被毛という意味なので、シンプルに被毛が「一重構造」または「二重構造」かの違いになります。
アビシニアンの場合、ダブルコートの毛質を持っているので、被毛が生え変わる春と秋の換毛期は毛がよく抜け落ちます。そのため、日頃からブラッシングをしてあげるようにしましょう。
その際ブラッシングは短毛種に合う「ラバーブラシ」を使いながら、やさしくマッサージするようにケアをしてあげると、血行促進にも繋がりますのでおすすめです。
アビシニアンの目の色と特徴は?
少しつり上がったアーモンド型の大きな瞳が印象的なアビシニアン。目の色はカッパー※1、グリーン、ゴールド、ヘーゼル※2の4色になります。
また黒のアイラインが目尻から伸びている「クレオパトラライン」が入っているのも特徴の1つ。とても色っぽく魅力的な目をしているため、この瞳を見てアビシニアンを飼った方も多いのではないでしょうか。
※1. カッパー:少し赤みのかかったオレンジ系の茶色。銅色。
※2. ヘーゼル:茶色の中に黄色と緑色のグラデーションが入っている色味。
アビシニアンの飼い方について注意したいことは?
賢く、飼い主に懐きやすいアビシニアン。しつけがしやすく、比較的飼いやすい猫とされていますが、実際お迎えするとしたら、どんなところを注意すべきなのでしょうか。
一緒に遊べる時間を確保しよう
好奇心旺盛で体力のあるアビシニアン。部屋中を歩き回ったり、高いところにジャンプをしたりと遊ぶことが大好きです。
また甘えん坊で寂しがり屋な性格なので、飼い主がきちんと構ってあげる必要があります。そのため「仕事で忙しいから」「構ってあげる時間あまりない」という人や、お留守番が多いご家庭には向いていません。
最低1日1回、5~10分以上は遊ぶ時間を設け、コミュニケーションを取るようにしましょう。
キャットタワーなどの高いところを用意してあげて
運動量が多いアビシニアンを飼うには、存分に遊べる場所を確保してあげることが大切です。高低差のある高いところが好きなので、キャットタワーを用意してあげると喜んでくれると思います。
また猫用のおもちゃや、安全に動き回れる場所を確保してあげるとよいでしょう。ただし、興奮のあまり家から脱走してしまわないよう、ドアの開閉には十分気を付けるようにしてくださいね。
子猫の頃は特に寒さに注意!快適に過ごせる部屋づくり
アビシニアンは南国原産の猫種でもあるため、寒さにやや弱いといわれています。特に子猫の頃は体温調整が苦手で、すぐに風邪を引いてしまいます。そのため、特に冬場はタオルや毛布などで包んで保温をしてあげましょう。
また成猫になっても快適に過ごせるように、季節に応じた温度調節をしてあげることが大切です。
例えば冬場は、寒さなどに合わせて暖房機は20~22℃の間に設定し、湿度は40~60%にしておくとよいでしょう。毛布や猫様のベッドなどを用意しておくと、自分が快適だと思う場所を見つけて過ごします。
夏場は遮熱カーテンで直射日光を遮ったり、扇風機やサーキュレーターなどで風通しをよくしてあげてください。エアコンの温度は26~30℃、湿度は40~60%が快適とされていますが、個体差によって違いがあるため様子を見ながら室温の調整をしてあげてくださいね。
多頭飼いする場合は性格を考慮して
アビシニアンは社交的で好奇心旺盛なので、多頭飼いをしても友好的な態度を取ってくれる子が多いといわれています。
しかしその一方で、神経質で嫉妬深い性格の持ち主でもあります。一方の愛猫を可愛がったり、他のペットばかり構いすぎていると嫉妬してストレスが溜まり、攻撃的になることもあります。
そのため、同じように神経質な猫種や嫉妬深い猫種の多頭飼いはあまりおすすめできません。アビシニアンと違う猫種を多頭飼いする時は、個々の性格や相性をよく見た上で飼うようにしましょう。
アビシニアンは凶暴化する!?飼いにくいという噂は本当?
頭がよく、環境の変化にも柔軟に対応するアビシニアンですが、神経質な一面を持ち合わせていますので、気に入らないことがあると凶暴化する恐れがあります。
例えば、自分のテリトリー内に知らない人間の子どもや動物が入り込んでくると、恐怖とパニックで凶暴化する場合があります。また飼い主を取られてしまうのではないかと、嫉妬心で「フーッ!!」「シャーッ!!」と怒ることも。
それ以外にも、アビシニアンが凶暴化して飼い主さんを攻撃するのは、きっかけとなる行動や変化があります。猫が嫌がる行動をしていたり、もしかしたら病気やケガをして精神的に不安定になっていたりするかもしれません。
ご自身の行動を振り返り、なぜ凶暴化してしまったのか原因を探ってみるようにしましょう。
抜け毛が多い時期はシャンプーも効果的
前述した通り、アビシニアンの毛質は「ダブルコート」ため、抜け毛が多い猫種となります。
ダブルコートの毛質を持つアビシニアンは、換毛期の春と秋頃にアンダーコートが多く抜けます。そのため、半年に1回、1年に1回のシャンプーをすると不要な抜け毛を取り除けますのでおすすめです。
また定期的なブラッシングも大切です。アビシニアンは短毛種なので、先が柔らかいソフトタイプのラバーブラシを選び、マッサージしながら丁寧にブラッシングをして抜け毛ケアに努めましょう。
アビシニアンのミックス猫にはどんな子がいる?雑種との違いは?
アビシニアンは凛とした容姿と、人懐っこい性格から人気の高い猫種です。そんな個性溢れるアビシニアンをミックスすることも多くなってきています。
ここでは、そんなアビシニアンのミックスについてご紹介していきます。
ミックスと雑種って何が違うの?
そもそも「ミックスと雑種ってなにが違うの?」と思いますよね。まずミックスの定義について見ていきましょう。
②純血種同士の交配で産まれた猫
③人間が意図的に交配した猫
たとえば「アメリカンショートヘア×マンチカン」や「スコティッシュフォールド×ペルシャ」といった、両親の品種がはっきり判明しているのがミックスとなります。
雑種については、2種類以上の猫種が混ざっている猫のことを「雑種」といいます。
次にアビシニアンのミックス猫では、どのような猫がいるのか見ていきましょう。
アビシニアン×シンガプーラ
アビシニアンの人間好きな一面と、シンガプーラの好奇心旺盛さを掛け合わせたミックス猫が「アビシニアン×シンガプーラ」。“アビプーラ”とも呼ばれています。
成猫時の大きさですが、アビシニアンがオスの場合約3~5kg、シンガプーラが約2~3kgですので、小ぶりなアビシニアンになります。
遊ぶことが大好きなので、たくさん遊んであげると喜びますよ。
アビシニアン×ベンガル
スタイリッシュなアビシニアンと、ヒョウ柄で筋肉質なベンガルのミックスが「アビシニアン×ベンガル」です。
性格は甘えん坊で遊び好きな面がありますが、アビシニアンの神経質な性格を多少引き継いでいますので、多頭飼いをする場合は性格や相性をよく見極める必要があるといえるでしょう。
アビシニアン×ロシアンブルー
アビシニアンとロシアンブルーは、鳴き声が小さく「ボイスレスキャット」といわれています。
その両者がミックスされている「アビシニアン×ロシアンブルー」は、鳴かないことに拍車がかかるほど大人しい猫でもあります。
好奇心旺盛で元気いっぱいなアビシニアンと、飼い主に忠実で献身的に接するまるで犬のようなロシアンブルーの掛け合わせなので、性格はとてもユニークといえるでしょう。
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