ベンガルの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

ワイルドなビジュアルに反し、愛情深く人懐っこいベンガル。ベンガルは「小さなヒョウ」とも呼ばれるほど、その美しい模様と毛並みは多くの愛猫家から愛されています。

遊ぶことが大好きで、特に高い所に登ることを好みます。またとても寛容な性格をしているので他のペットや子どもとも仲良く暮らせる猫種ともいわれています。

今回はそんなベンガルの性格や特徴、毛色の種類から飼い方の注意点までご紹介したいと思います。

ベンガルの性格や特徴について

ベンガル

イエネコとアジアン・レオパード・キャット(ベンガルヤマネコ)の血を引くベンガルは、体が長くガッシリしているのが特徴的です。そのため、第一印象としては「懐くのかな?」と心配になりますが、実はとても甘えん坊な性格の持ち主でもあります。

ここではそんなベンガルの性格について詳しく見てみましょう。

おしゃべり好きで人懐っこい性格

ベンガルはとても話上手な猫種です。そのため、色々な鳴き声で気持ちを伝えようとしてくるので毎日が飽きません。

また人懐っこく、甘えん坊な子が多いので猫とコミュニケーションを取りたい方にはおすすめの猫種です。

運動量が豊富で遊ぶのが大好き!

アジアン・レオパード・キャット(ベンガルヤマネコ)の血を受け継ぐためか、とても活発なベンガル。そのため運動量は他の猫種よりも多めの傾向にあります。

特にジャンプして高い所に登るのが大好きですので、キャットタワーなどがあると喜びます。また猫にしては珍しく、水遊びが好きな子が多いのもベンガルの特徴です。

ストレスを溜めないようにするためにも、自由に駆け回ったり遊べたりする環境があると良いでしょう。

ベンガルの歴史

1970年代、カリフォルニア大学では白血球の研究をする過程において、イエネコとアジアン・レオパード・キャット(ベンガルヤマネコ)の交配を試みました。

なぜ白血病病の研究において猫を交配させたのかというと、猫の白血病と人の白血病と経過がとても似ていたからです。そのため、ベンガルヤマネコが白血病を発症しない理由を解明できれば、人の白血病のメカニズムも分かるのではないかと考えたそうです。

残念ながらこの研究はうまくいかず、この時交配して生まれた猫たちは、野生のベンガルヤマネコを保護していた愛猫家に引き継がれていきました。その後、さまざまな純血種の猫と交配を重ねた結果、ベンガルという猫種が誕生したのです。

ちなみにベンガルとは、アジアンレパードのラテン名″Felis Bengalensis(ベンガルヤマネコ)”から由来されているといわれています。

ベンガルの模様の種類は?

ベンガルといえば、ヒョウ柄模様がとても印象的ですよね。実はこのヒョウ柄模様、いくつかのパターンがあるんです!

ベンガルの模様「スポテッド」

スポットと呼ばれる楕円、丸形、またはバラの花のような形がなんとも印象的な「スポテッド」。いわゆるブチ柄の猫をイメージすると分かりやすいかと思います。

体の両側に単色で濃色の斑点模様があって散りばめられており、ベンガルの中でもこの柄は最もポピュラーといえるのではないでしょうか。

ベンガルの模様「ロゼット」

単色のスポテッドとは違い、濃淡のある2色以上の色から成り立つヒョウ柄が「ロゼット」です。

ロゼットには色々なパターンがあり、斑点よりも大きなスポットがある個体から、スポットの中心に向かうほど色が薄くなるものや、スポットの外側が薄く色が滲んでいるものまであります。

またロゼットは形によって4パターンに細分化されています。

ジャガー
ヒョウ柄と間違われやすいですが、大きな円の中に小さな点々があるスポットのをジャガーと呼びます。

ロゼットの中でもかなり希少なパターンといわれています。
ドーナッツ
円の内側は淡い色、外側が濃い色が特徴のドーナッツ。黒い輪が繋がって見えるのが特徴的です。

また最も美しいロゼットとして大変人気のある模様でもあります。
ハーフ
ドーナッツを半分にしたような模様がハーフ。三日月にも見える形がなんとも特徴的です。
パウプリント
まるで肉球にも見える可愛らしいスポットが特徴的なパウプリント。スポット同士が繋がっていないためか、綺麗な輪になっていません。

またその形から別名「ローズロゼッタ」と呼ばれることもあるそうです。

ベンガルの模様「マーブル」

模様同士がくっついていたり、混じっていたりするマーブル。まるで大理石のように見えることからこの名前が付けられ、全身に楕円形のマーブル模様があるのが特徴です。

斑点や円形ではなく、大きなうずまき状の波のような模様はどこかクラッシックタビーを連想させます。

また全体的にスポテッドタビーよりも模様の占める割合が多いことから、目立つ存在といえます。

模様は成長と共に変化する?

子猫の頃は、模様がはっきりしていないことが多いベンガル。

シールポイントのベンガルの場合、子猫の時は白猫と見間違えるほど全身が真っ白なため、よく見ないと耳や顔、手足やしっぽなどに入ったシールポイント特有の模様を確認することができません。

しかし生後1~2ヶ月頃になると、徐々にではありますが、白っぽい毛の下に模様を確認することができます。また、成長するにつれて濃いブラウンがオレンジ色に変化することも。

模様の色は、成長するにつれて少しずつ模様の箇所が濃くなり、成猫になる頃には模様がくっきりと浮かび上がってきます。そのため、成長過程がとても楽しみな猫種といえそうです。

ベンガルの毛色の種類は?

ベンガルの最大の特徴は美しいレオパード模様ではないでしょうか。この美しい模様を引き立たせる毛色は、大きく分けて3種類といわれています。

ベンガルの毛色「ブラウン」

ベンガルの毛色で1番目にするのが「ブラウン」。鮮やかで美しいブラウンベースのヒョウ柄は、何度見てもうっとりしてしまいますね。

ベンガルのブラウンは、肌色に近い淡いココアブランからオレンジが混じった深みのある色まで、濃淡のパターンが多く存在します。

色合いによっても雰囲気が全く異なるので、それもまた魅力の1つといえるでしょう。

ベンガルの毛色「シルバー」

銀色のようなクールな色合いの「シルバー」。銀色に輝く毛色とヒョウ柄模様はさらに気品良く見えます。

一見、アメリカンショートヘアを連想させるカラーでもありますが、実はベンガルのシルバーはアメリカンショートヘアが持つ「シルバー・タビー遺伝子※1」が由来しているから。色々な猫と作出した経緯もあることから、この遺伝子が受け継がれているのかもしれませんね。

また、同じシルバーでもスモークカラーと呼ばれる1本の毛の根元がシルバーで、大部分が黒色を占めるカラーも存在します。

※1.毛の根元を白くする遺伝子のこと。

ベンガルの毛色「スノー(白)」

白をベースとしたヒョウ柄が印象的な「スノー」。その色や模様から、大型のネコ類に分類されるユキヒョウに似ているとされ”スノーベンガル”という異名も持ち合わせています。

大変珍しい色なので、ペットショップなどではまず見かけることがない毛色です。

ベンガルの体重や大きさ(体長)は?

やや大型で筋肉質なベンガル。子猫の頃は体長が約20cm、体重は約1~1.5kgですが、成猫になると体長は約55~80cm、体重はオスで約5~8kg、メスで約3~5kgに成長します。

一般的な成猫の場合、体長は約46cm、体重は約3.6~4.5kgといわれていますので、通常の猫よりも一回り大きいということがわかります。

筋肉質で引き締まった体が特徴的なベンガルは、猫の中でも大型に分類され、ロング&サブスタンシャルタイプ(とても大きい猫)と呼ばれています。

また体の割に頭が小さく、大きく立った耳、アーモンド型の目と鼻筋の通った美しい顔つきは気品さを感じさせます。

全体的に野性味が溢れるベンガルですが、柔軟性も持ち合わせているのでとてもしなやかな動きも見せます。

愛嬌たっぷりで社交的な性格なので、見た目とのギャップにも驚く人も多いのではないでしょうか。

ベンガルの飼い方について注意したいこと

野性味溢れるビジュアルから「気性が荒いのでは?」「飼いづらいんじゃ…」と懸念される方も多いベンガルですが、実は穏やかなでのんびりとした性格の持ち主といわれています。

では、実際お迎えするにあたってベンガルは飼いやすい猫なのでしょうか。また飼う上で気を付けるべき注意点などはあるのでしょうか。

ベンガルの飼いやすさは?大変?

外見的には扱いが難しそうと思われがちなベンガルですが、実はとっても甘えん坊で人懐っこい性格の持ち主。そのため、見た目からのギャップから世界中で高い人気を誇っています。

また他の猫種と比べて運動量を必要とすることから、毎日ベンガルと遊んだり運動に付き合ってあげられる人に向いている猫種といえます。

そのため、長時間家を留守にする人や活発な猫を苦手とする方にはあまりおすすめはできません。さらにベンガルは比較的静かな場所を好みます。生活音や騒音が気になる環境だとストレスを溜めがちですので、そういった環境下にお住いの方にもおすすめはできません。

これからのことから、ベンガルと過ごす時間をなるべく取れ、静かな環境を整えることができれば比較的飼いやすい猫といえるでしょう。

多頭飼いには向いてる?

ベンガルは温厚で誰とでもフレンドリーに接することができる猫種といわれています。そのため、他の猫やペットとも友好的に接することができるので、多頭飼いに向いているといえます。

しかし、クールで攻撃的な性格の猫との多頭飼いはあまり相性がよくありません。そのため先住猫がいるご家庭や、これから2匹目をお迎えする場合は、先住猫の性格をきちんと把握した上で相性の良さそうな子をお迎えするようにしましょう。

凶暴化するって本当?

ベンガルは見た目はとてもやんちゃに見えますが、実はとても温厚なで穏やかな性格の持ち主です。

祖先が野生のヤマネコだからか凶暴化するイメージを持ちやすいですが、何世代にも渡って交配を繰り返してきたことから野生の凶暴さはなく、普通の猫となんら変わりありません。

ただし嫌なことをされたり、体調が優れない時は自分の身を守るためにも若干凶暴な姿を見せる時があるかもしれません。それは全ての猫にも同じことがいえますので、ベンガルだけが特別凶暴だというわけではありません。

運動ができるスペースを

ベンガルはガテン系といえるほど体力がありエネルギー溢れる持ち主です。そのため、たくさん一緒に遊んで刺激を与える必要があります。

特にベンガルは高い所に登るのが大好きなので、キャットタワーやキャットステップなどは必需品といえそうです。またおもちゃで遊ぶのも大好きですので、できるだけたくさん用意してあげるのがおすすめです。

とても活発で遊び好きなベンガルですので、できる限り時間を作り一緒に遊んであげてくださいね。

水回り環境は気を付けよう

ベンガルは水遊びが大好きな猫種です。そのためシャンプーに慣れやすいメリットがありますが、キッチンやトイレ、お風呂場などの水回りに興味津々で探検しにくるので注意が必要です。

その理由は水回り場にあるものをいたずらしたり、お風呂に誤って落ちて溺れたりするリスクがあるからです。

そのため、ベンガルにいたずらされて困るものは引き出しや戸棚に閉まったり、お風呂場のお湯は溜めないようにするなど対策を心掛けてくださいね。

美しい毛並みをキープするにはこまめなブラッシングを

短毛種で密着する毛質をしているため、お手入れは比較的楽なベンガル。美しい毛並みをキープするためにもブラッシングは必要ですが、週1回程度のブラッシングで問題ありません。

また、もしもブラッシングする時間がなかったとしても、手で撫でてあげるだけでもOK!

コミュニケーションの一環として手で撫でてあげたり、ブラッシングをして仲を深めていってくださいね。

まとめ

見た目とのギャップがありすぎるベンガル。
野性味溢れるその裏には、甘えん坊で社交的な一面を覗かせてくれます。

また遊ぶことが大好きですので、猫とコミュニケーションをたくさん取りたい方にはおすすめの猫種といえそうです。さらに、他の猫やペットとも仲良くやっていける柔軟性も持ち合わせているため、先住猫との相性がよければお迎えしても良いかもしれません。

元気いっぱいで甘えん坊、そしてヒョウ柄の美しい模様を持つベンガル。猫をお迎えしようと検討されている方が、ベンガルの魅力を知るきっかけになれば幸いです。

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