バーマンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

日本ではまだまだ希少な猫種「バーマン」は、とてもフレンドリーで愛らしい性格をしています。

足元を見ると、まるで白ソックスを履いているように見えるのですが、前足の白模様は「グローブ」、後足の白模様は「レース」と呼ばれているそうです。また吸い込まれてしまいそうな美しいブルーの瞳も印象的です。

今回はそんな愛らしくて美しいバーマンの性格や特徴、色や体重、飼い方の注意点などについて詳しく解説します。

バーマンの性格や特徴について

バーマン

ミャンマーの寺院で僧侶たちに愛されながら暮らしていたバーマン。そんな歴史もあるからか、心が安定しており穏やかで優しい性格をしています。

また飼い主にも忠実で、お家に迎え入れたらきっと良きパートナーとなってくれるでしょう。

鳴き声も比較的小さく、よっぽどのことがない限り「シャーッ!」と威嚇して怒ることがない、辛抱強さも兼ねそろえています。そのため、お子さんがいるご家庭でも問題なく過ごすことができるでしょう。

バーマンはどんな性格?

バーマンはとても人懐っこく、飼い主のあとを甘えた声で鳴きながらついて周るなど、人と関わることが好きな猫です。

社交的な一面もあり、他の猫やペットともコミュニケーションを取りながら過ごすことができるので、多頭飼い向きともいえるでしょう。

また甘えん坊な性格をしているので、時折飼い主に対していたずらをしてくることがあるかもしれません。でもそれは、飼い主さんのことが大好きという現れですので、その時は一緒に遊んだり、甘やかしてあげてくださいね。

バーマンの歴史は?

「ビルマの聖猫」という異名を持つバーマンは、神秘的な伝説を持つ猫といわれています。

その伝説では、サファイア色の瞳をした金色の女神を祀る「ラオツン」という寺院で飼われていた白猫の『シン』が登場します。

シンは、いつもお世話をしてくれた僧侶が戦争で殺されると、僧侶の遺体に飛び乗り四肢の先以外の体を金色に、そして瞳を美しいサファイア色に変えて女神の姿になったのです。

そしてどういうわけか、僧侶の白髪に触れた四肢の先端は真っ白なまま、さらには寺院にいた白猫全てがシンと同じ毛と目の色になっていたそうです。

この物語に信憑性はありませんが、バーマンのその白い手足の先を見た西洋の愛猫家たちは、「神聖な猫」として心を放すことはありませんでした。

20世紀初頭、イギリスや中国がミャンマーという国を覇権で争い、支配下に置こうと考えていました。ミャンマー国民たちはこれに反対する動きもあり、内乱と外圧で治安が悪化します。

そんな時、何者かに襲撃され寺院を警護にあたっていたイギリス軍人がいました。このイギリス軍人は、後にミャンマーからフランスのニースに2匹の猫を持ち帰ったとされています。その猫が初めて西洋に渡ったバーマンなのではないかといわれているのです。

2匹中、1匹はオスで移送途中で亡くなってしまいましたが、もう1匹のメス「シーダ」は妊娠しており、その生まれた猫たちがバーマンの繁殖の基礎となりました。

その後、繁殖が続けられたバーマンは1925年にフランスの猫血統登録団体によって公認をされますが、当時は第一次・第二次世界対戦の真っ只中だったため、バーマンを始めとする純血猫は激変してしまいました。

戦後に残ったバーマンはたったの2匹。そのため、毛色の似ているシャム猫などの長毛種の猫と交雑させ、バーマン復活のために計画繁殖をさせたのです。

当初のバーマンの毛色はシールポイントでしたが、交雑を重ねた結果、ブルーポイントなどの新しい毛色が生まれました。

こうした経緯を経て、バーマンは1966年にイギリス、1967年にはアメリカで公認を受けることができるようになったのです。

バーマンの毛色や模様の種類は?

シルクのような柔らかい被毛が特徴のバーマン。被毛の長さは「ミディアムロング」で、毛質はシングルコートです。

1本1本の毛が密集し、まるでウサギのようにサラサラとした毛質をしているため、絡まりにくくお手入れも簡単です。

またポイントカラーの毛色は、多数認められています。

バーマンの被毛と毛色

バーマンの被毛は長く、お腹周りを見てみると毛がカールしています。胴体部分は、伝説の中で金色になったと表現されているクリーム色の淡黄褐色であり、お腹と胸の上辺りの色が徐々に薄くなっていきます。

また毛色はさまざまなカラーバリエーションがあります。
シールブラウンを始め、クリーム、シルバー、チョコレート、トーティ、ブルー、ライラックがあります。

全ての毛色においていえるのは、顔の中心や手足、耳、しっぽにポイントを持っています。手足に白いソックスを履いたパターンは、バーマンのトレードマークといってよいでしょう。前足は「ミトン」後足は「レース」と呼ばれており、愛猫家たちに愛されています。

ヒマラヤンやラグドールとの違い

バーマンは、長毛で大きさが似ていることから、ヒマラヤンやラグドールに似ているとされています。

しかし、各パーツを見比べるとその違いはよく分かります。

例えば、前述でもお伝えしたバーマンのトレードマークである「白ソックスを履いたパターン」は、バーマン独自のもの。そのため、ヒマラヤンやラグドールには見られません。

また耳の形も違いがあり、ピンと立った三角耳の形をしているのはバーマンですが、丸みを帯びた小さい耳はヒマラヤン、両耳が少し離れているのはラグドールと、それぞれ若干ですが違いが見られます。

これらのことから「この猫はバーマン?」と疑問に感じたら、白ソックスを履いているか、耳はピンとした三角耳かを確認してみるとよいでしょう。

バーマンの体重や大きさの特徴は?

がっしりとした体つきのバーマンは、大型のロング&サブスタンシャルに分類されています。

しっぽの長さは中くらい、体長とのバランスも取れています。足元を見てみると、太くて長さは中程度。子猫から成猫になると、体重はオスで約3~7kg、メスで約3~5kg、体高は約25cmに成長します。(個体差はあります)

また、丸顔に「ローマンシェイプ」といわれる個性的な鼻の形、ピンとした三角耳が特徴的です。

バーマンの飼い方について注意したいこと

フレンドリーで飼い主に従順なバーマンは、基本的には物静かでやさしい性格の持ち主です。小さな子どもや他のペットとも上手く付き合うことができますので、多頭飼いにも適しています。

そんなバーマンをもしお迎えするとしたら、飼う上で気を付けるべき注意点はあるのでしょうか。

運動不足には注意

飼い主と密にコミュニケーションを取りたがる猫ではありますが、運動はやや苦手。自ら望んで運動をすることはありません。

そのため、他の猫であれば喜んで飛び乗るキャットタワーやキャットウォークなども、さほど興味を示しません。

しかし、ある程度運動をさせないと肥満の原因にも繋がります。軽い運動は毎日するよう心掛け、1日最低5~10分以上はおもちゃを使って一緒に遊んであげるようにしましょう

被毛のお手入れは大切

毛質的に絡まりにくく、お手入れはさほど大変ではないバーマンですが、抜け毛の量は猫の中では多いといわれています。1年中抜け毛がありますので、毎日スリッカーブラシやコームを使用してブラッシングをするようにしましょう。

また完全室内飼いの場合は、絶対にシャンプーをする必要はありませんが、換毛期中はシャンプーをしてあげると抜け毛を一気に落とせるのでおすすめです。洗う時は、必ず猫用のシャンプーを使用し、洗いすぎには注意するようにしてください。自宅で洗うのが難しい場合は、猫でも受付してくれるペットサロンに問い合わせしてみるとよいでしょう。

シャンプーの頻度としては、多くても月1回程度にしてくださいね。

遊びに付き合ってあげられる人にピッタリな猫種

人が大好きで、特に飼い主さんには深い愛情を示すバーマン。そのため一緒に過ごす時間を多く作れる人や、遊びに積極的に付き合うことのできる人におすすめです。

また猫とのスキンシップを取りたい方にもピッタリです。「猫にたくさん甘えてもらいたい」と思っている人は、ぜひバーマンを検討してみるとよいでしょう。

食事は成長に合わせて切り替えてあげる

バーマンに日々食べさせるキャットフードは、栄養バランスを考えた「総合栄養食」とパッケージにかかれたものを選ぶようにしましょう。

また猫の場合、成長や年齢ごとによって必要とされる各栄養素の量が違います。「子猫用」「成猫用」「避妊去勢用」「シニア猫用」「体重管理用」など、年齢と目的に合わせたキャットフードに切り替えてあげるようにしてくださいね。

まとめ

美しい姿をしているバーマン。まさに伝説の通り「女神の生まれ変わり」といっても過言ではありません。

温厚でやさしく、友好的な性格を持ち合わせていますので、初めて猫を飼う方からファミリー世帯、そして多頭飼いをしているご家庭まで飼いやすい猫といえそうです。

また日本ではまだまだメジャーな猫種ではないため、ちょっと珍しい猫を飼いたい人にもおすすめです。ぜひ猫を飼いたいと考えている方は、バーマンを検討してみてはいかがでしょうか。

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