ボンベイの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

原産国はアメリカのボンベイ。日本ではまだまだ希少な猫のため、ペットショップでお目にかかれるのは稀といってもよいでしょう。

また人工的に作出された猫種とされ、毛色はブラック(黒)のみの一色。大きくてまん丸な目は、カッパー(赤みのある暗い黄茶色)が特徴的といわれています。

ここではそんなボンベイの性格を始め、色や体重、飼い方の注意点について解説します。

ボンベイの性格や特徴について

ボンベイ 猫

“小さな黒ヒョウ”と異名を持つボンベイは、人懐こく、抱っこされたり、膝の上でゴロゴロ甘えたりすることが大好きです。

一見クールそうに見えるボンベイですが、そのギャップに多くのファンがいるようです

ボンベイはどんな性格?

ボンベイは、アメリカンショートヘアとバーミーズを異種交配して生まれた猫種です。

そのため、アメリカンショートヘアから受け継いだ明るく好奇心旺盛な性格と、バーミーズの愛情深く優しい性格を持ち合わせています。

好奇心旺盛なので多少イタズラすることはありますが、鳴き声は小さいため騒がしいほどではないでしょう。

また、犬のようにコミュニケーションが取りやすいともいわれており、飼い主と遊ぶことが大好きです。

小さな子どもや他のペットとも仲良く生活することができますので、お子さんがいるご家庭から多頭飼いを検討しているご家庭までおすすめの猫種といえます。

ボンベイの歴史

ボンベイは1950年代の終わり頃に、アメリカのケンタッキー州西部にあるルイビルという街に住む女性、ニッキー・ホーナーが作出した猫種といわれています。

ホーナーは10代の頃から猫を愛していたことから、後に猫の繁殖を行っているショウニー・キャッテリーのオーナーとなります。
ショウニー・キャッテリーでは、アメリカンショートヘアを始め、シャム猫やバーミーズ、ヒマラヤンなどを育種し、キャットショーでは何度も受賞する名門となります。

そんな彼女はいつからか「自分の人生の遺作として最高の猫を作りたい!」と考え、黒ヒョウを小さくした美しい黒猫の作出を始めたのです。

まずホーナーは、自身で繁殖していたアメリカンショートヘアとバーミーズを交配させて黒猫の作出に挑みますが、その時に生まれた子猫はとても貧弱なアメリカンショートヘアにしか見えず落胆します。

それでも最高の猫を作りたい想いから何度も試行錯誤を繰り返し、1965年に熟慮して選んだバーミーズのオスとアメリカンショートヘアのメスを交配させます。その翌年から1972年までの6年間で作出した猫は27頭にも及び、ようやくホーナーが理想とするアメリカンショートヘアと同じ金銅色の瞳を持ち、バーミーズのような艶やかな被毛の黒猫が誕生するのです。

この猫たちの姿がインドの黒ヒョウに似ていると感じたホーナーは、インドの街名にちなみ「ボンベイ」と名付けたのでした。

しかしホーナーはこれだけでは終わりませんでした。
27頭の猫たちをベースにボンベイを増やすことで遺伝の多様化を図り、より優れた猫種の確率を試みました。残念ながらバーミーズを繁殖するブリーダー仲間たちからボンベイに対するよい関心を得ることが難しく、協力してくれる繁殖家を探すのには苦労したそうです。

しかしホーナーはくじけずボンベイを育て、選択繁殖するために多くの人の手を借りながら個体数を増やしていき、ボンベイ愛好家クラブを設立します。

そして1976年にようやくボンベイは新しい猫種として、猫の登録団体CFAに登録されることになったのです。それ以降の1980年代には多くの猫血統登録団体にも公認登録され、いつしかボンベイはアメリカのキャットショーで重要な賞を獲得するまでになりました。

ボンベイの毛色や模様の種類は?

ボンベイといえばなんといっても根元から毛先まで真っ黒で、光沢のある美しい毛並みが特徴といえるでしょう。毛は短く密度が高いため、サテンのような肌ざわりです。

しかし育種の過程において、バーミーズを交配していた経緯もあることから、ごく稀にブラウン(セーブル)の毛色の子が生まれることもあるそうです。

ボンベイの目は左右に少し離れおり、金銅色と呼ばれる「ゴールド」のみに限られています。そのため、目の色がグリーンの場合は血統書の審査において失格になるそうです。

また、ボンベイのように濃い色素を持つ猫種の目は、ゴールド( 金銅色、アンバーまたはカッパー)のように濃いメラニン色素になる場合が多いといわれています。

ボンベイの体重や大きさは?

筋肉質なボンベイの体型は「セミコビータイプ」に分類され、コンパクトながらにもがっしりとした体つきが特徴的です。

体重は成猫になるとオスで約3.5~5.5kg、メスで約2.5~5.0kgとされ、メスの方が若干小さい傾向にあります。

また通常の大きさのボンベイは「スタンダード」と呼ぶことがあるようで、平均体重で体高が50cm以上に成長するものを指します。

一方体高が35cm以下のボンベイの場合は「ミニチュア」といって区別されることがあるそうです。

ボンベイの飼い方について注意したいこと

日本では希少な猫種であるボンベイ。

もしもお迎えした場合、飼う上で気を付ける点はあるのでしょうか。

抜け毛は少ないけど週に1回はブラッシングを

ボンベイは短毛でキレイ好き。小まめに毛づくろいをする傾向があるため、ブラッシングを頻繁にする必要はありません。

しかし、美しい被毛を維持するためにも週1回程度、軽めのブラッシングをしてあげるとよいでしょう。

また手で撫でてあげるのも効果的。艶が輝きがより美しくなるので、コミュニケーションを取る際は優しくマッサージするように触ってあげてくださいね。

ボンベイが過ごしやすいお部屋づくりを心掛けて

好奇心旺盛で遊ぶことが大好きですので、運動できるスペースを確保してあげることが大切です。

特に猫の場合は上下運動を好みますので、キャットタワーの設置や段差を作って高いところに上って遊べるようにしてあげましょう。

さらに誤飲に繋がるようなものを置いておくのはNG!ボンベイを留守番させる時は、入って欲しくない場所に行けないようにしたり、口に入るようなものは片付けておくようにしてください。

食欲旺盛なので肥満に注意

ボンベイは食欲旺盛なので、高カロリーなフードばかり与えすぎると肥満になる傾向にあります。

そのため、飼い主が率先してごはんの量や回数をコントロールしてあげてください。

また、フードと水のみで栄養のバランスが摂れる「総合栄養食」と明記されたキャットフードを選んであげるのもポイント。特に動物性タンパク質が豊富に含まれたキャットフードがおすすめです。

猫は成長や年齢と共に必要とされる栄養素が異なります。年齢と目的に応じたキャットフードを選んであげてくださいね。

ボンベイと黒猫の違いや見分け方は?

ここまでボンベイのことを詳しく解説していきましたが、なかには「ボンベイと他の黒猫の違いはなに?」と思う方も多いでしょう。

ここではボンベイと黒猫の見分けるポイントを見ていきましょう。ただし、あくまでも目安にすぎませんので参考程度に読んでくださいね。

①毛色の違い

ボンベイという猫種は、短毛種で全身黒一色でなければ認められていません。

そのため小さな白斑(エンジェルマーク)があったり、少しでも異なる部分があったりすれば黒猫といえます。

毛並みの違いもありますが、目視で判断するのは少々難しいかもしれません。

②目の色

前述でもお伝えしましたが、ボンベイの目の色は金銅色と呼ばれる「ゴールド」のみに限られてるので、目の色がグリーンの場合は別の黒猫といえるでしょう。

③鼻と肉球の色

ボンベイは全身黒色と決まっていますので、もちろん鼻や肉球の色も真っ黒です。ですから、鼻や肉球に1ヶ所でもピンク色の部分があればそれは別の黒猫となります。

④しっぽの形

ボンベイのしっぽは長くて真っすぐなのが特徴です。そのため、日本猫特有のカギしっぽや短いしっぽの猫は別の黒猫といえます。

まとめ

人懐っこく、誰とでもフレンドリーに接することができるボンベイ。抱っこされるのが好きなの子も多いようなので、たくさんコミュニケーションを取ってあげると喜びますよ。

またとても賢く、声も小さいので初めて猫を飼われる方や集合住宅にお住いの方におすすめの猫種といえるでしょう。

猫をお迎えしたいと検討されている方は、ボンベイという猫種も注目してみてくださいね。

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