短い手足に、カールした被毛が特徴のラムキン。
まだまだ誕生から日が浅い猫種であり、世界的にも頭数が少ないため「希少な猫の一種」といわれています。
本記事ではラムキンの性格や特徴を始め、色や体重、飼う上で気を付けるポイントについて詳しく見ていきましょう。
ラムキンの性格や特徴
アメリカ原産のかわいらしい猫種「ラムキン」。
子羊のようなふわっとした巻き毛に、小柄な体型が特徴です。
見た目からして愛嬌がある猫種ですが、まだまだ頭数が少なく、珍しい猫種といわれています。
そんなラムキンは、一体どのような性格をしているのでしょうか。またどのようにしてラムキンは誕生したのでしょうか。
ここでは性格からルーツまで詳しくまとめました。
フレンドリーで甘えん坊な性格
人のことが大好きなラムキン。
飼い主とコミュニケーションを取るのが好きで、触られるのもあまり嫌がりません。
性格は明るく活発。特に子猫の頃は、短い足ながらも高い所によじ登ろうとします。
活発ではあるものの、穏やかでおっとりしていますし、誰とでも仲良くなれる社交的な性格をしていますので、お子さんがいるご家庭から多頭飼い飼育まで向いている猫種といえるでしょう。
またラムキンの中には自立心が高い子も存在しますが、基本的には甘えん坊な子が多いようです。
長時間構ってあげないとストレスを抱えてしまいますので、注意しましょう。
ラムキンの歴史と名前の由来
キンカローを作出したアメリカの「テリーハリス」氏が新たに作出した猫種が『ラムキン』です。
マンチカンとセルカークレックスを交配させ、小型で短足、さらに毛がクルクルとカールした巻き毛の愛らしい猫種を誕生させたのです。
名前の由来はふわふわとした柔らかい被毛と、子羊のような小さな体から英語で子羊を意味する「Lambkin(ラムキン)」と名づけられました。
基礎となったマンチカンは、TICAに公認を受けたのが2003年のため、ラムキンは新しい猫種に分類されます。
しかしながら、ラムキンは現時点で新しい猫種として公認されておらず、実験的なカテゴリの中で登録がされている状態です。
そのためまだまだ健康や寿命、交配による遺伝子の変異など、分からない点は多数あるといわれています。
また世界的に頭数が少なく、希少な猫種といえるでしょう。
ラムキンの毛色や模様の種類について
ラムキンの最大の特徴といえば、クルクルの「巻き毛」ではないでしょうか。
子猫の頃は毛がカールしていますが、生後16週齢頃になると毛がストレートになったり、抜け毛が見られたりと大きな変化があるようです。
生後8〜10ヶ月を迎えると、また羊のような巻き毛に戻るといった成長過程があります。
ラムキンの被毛は一見、ゴワゴワしていて固そうに見えますが、実は非常にやわらかい毛質をしており、肌触りがとてもよいといわれています。
毛色のバリエーションが豊富で、黒、白、茶、ブルーなどさまざまな色が認められており、長さについても短毛種、長毛種ともにいます。
また目の色もアンバー(琥珀色)、カッパー(銅色)、グリーン、ブルーなど、毛色と同様にバリエーションが大変豊かです。
ラムキンの体重や大きさ(体高)はどれくらい?
体が小さく、成猫になってもコンパクトな体型のラムキン。
ボディタイプは「セミフォーリンタイプ」といわれています。
くさび形の顔つきにほっそりとした体つきが特徴ですが、フォーリンタイプよりも全体的に短めです。
またラムキンが成猫になるとオスの体重は約2.5~4.0kg、メスの体重が約2.0~3.5kg、体高は約18〜20cmになります。
ちなみにラムキンの平均寿命は13年ほどといわれていますが、正確な平均寿命は明らかになっていません。
ただマンチカンの平均寿命が12年、セルカークレックスの平均寿命が13~15年程度の寿命といわれていますので、それほど短命ではないといえるでしょう。
ラムキンは飼いやすいの?飼い方のコツ
元気いっぱいのマンチカンと、落ち着きのあるセルカークレックスの素質を引き継いでいるラムキンは、どちらからの性格が強く出ることがあります。
いずれの場合であっても人と一緒にいることを好み、必要がないとき以外は鳴くことがないため、初めて猫を飼う人にとっても飼いやすい猫種です。
ただし、飼う上で気を付けるべき点はいくつかあるようです。
ここではラムキンを迎えるにあたって抑えておきたい3つの点についてまとめました。
狭い場所に入らないよう工夫を
ラムキンは他の猫種よりも小柄な猫種のため、ちょっとした隙間に入り込んでしまうことがあります。
狭い場所に入り込まないように工夫したり、不要なものは片づけたりするようにしましょう。
またラムキンは、体を動かすことが大好きな猫種でもあります。
体の大きさに見合ったキャットタワーを設置するなど、運動できるスペースをしっかり確保してあげてくださいね。
丁寧なブラッシングを忘れずに
カールした被毛はとても絡まりやすいです。
できれば小まめにお手入れをしてあげましょう。
特に2歳になるまでは、毛の生え変わりなどで抜け毛が多くなるため、1日1回はブラッシングを行ってあげてください。
特に長毛のラムキンの場合は、1日2~3回はしてあげるとよいかもしれません。
2歳を過ぎると徐々に抜け毛も落ち着いてきますので、短毛のラムキンは週1~2回の頻度でも問題はないでしょう。
お手入れをする際、力強くブラッシングをしてしまうとラムキン特有のカールした被毛がなくなってしまいますので、抜け毛やホコリを軽く取り除く程度にしてくださいね。
またラムキンは皮膚がとてもデリケートです。
皮膚トラブルを招かないためにも、定期的なシャンプーが必要です。
「被毛が少し脂っぽい」「体臭が気になる」など感じたら、猫用シャンプーで優しく洗ってあげるようにしましょう。
留守番が苦手な場合も
猫も性格は個々によって異なりますが、ラムキンは自立心が高い子と甘えん坊な子と2タイプに分かれるようです。
自立心が高い子であれば、ちょっとしたお留守番も問題なくできますが、甘えん坊なこの場合、ひとりで過ごすことが逆にストレスを招いてしまうことも。その子、その子の性格をよく見極めることが大切です。
もしもお留守番が長くなったり、多くなったりするようであれば、多頭飼い飼育を視野に入れてみるとよいでしょう。
ラムキンを飼うには?お迎え方法
「ラムキンを飼いたい」「ラムキンをお迎えしたい」そう思ったとき、どこでラムキンを探せばよいのでしょうか。
一般的には、ペットショップやブリーダーから探す方法があります。しかし大変希少な猫種のため、簡単には出会えないことが予想されます。
また、ラムキンを里親から探す場合も難しいといえそうです。
どうしても「ラムキンを飼いたい!」と考えているのであれば、まずはラムキンを扱うブリーダーの方を探して問い合わせをしてみるとよいでしょう。
まとめ
友好的で甘えん坊のラムキン。
あまり鳴くことがないので、集合住宅にお住まいの方でも飼いやすい猫種といえるでしょう。
しかしながら、まだまだ世界的にも希少でお目にかかることが難しい猫種でもあります。
もしも見かけたら、その愛らしい短い足とクルクルした被毛を観察してみてくださいね。