メインクーンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

ギネスブックに「世界最大の猫」と挙げられているメインクーン。アメリカにおける最古で最大の品種でもあります。

メインクーンの名前の由来は、アメリカのメイン州の「メイン」と、アライグマを意味する「クーン」を合わせたものだそうで、現在はメイン州の州猫として扱われています。

ここでは、そんなメインクーンの性格から飼い方まで詳しく見ていきましょう。

メインクーンの性格や特徴について

メインクーン

ずっしりと重量感のある大きな体とは対照的に、おおらかで優しい性格を持ち合わせているメインクーン。別名「クーンキャット」「メインキャット」「メインシャグ」とも呼ばれています。

またネズミを退治する「ワーキングキャット」として人と共に暮らしてきたことから、ペットとして飼いやすい猫として世界中から愛されている人気の猫種です。

人懐っこく多頭飼いにも向いている猫種

本来猫は神経質で人にあまり懐かないイメージを持ちますが、メインクーンは違います。温厚で穏やかな性格をしているので、人に懐きやすい猫種です。

そのため、小さなお子さんがいるご家庭はもちろんのこと、他の猫やペットがいるご家庭でも比較的飼いやすい猫といえるでしょう。

ただし、必要以上にベタベタされるのは少し苦手なようなので、程よい距離感で接してあげると良いかもしれません。

知能が高くなかには芸を覚える子も!

メインクーンは知能レベルが高く、きちんとしつけを行えば「お手」「お座り」「待て」などの芸を覚えるようになるそうです。

さらにダメなことはダメと、きちんと理解する力も持ち合わせているので手のかからない賢い猫種といえます。

ただし個体差はあるため、厳しいしつけや無理に芸を教えるのは止めましょうね。

性格が悪いという噂は本当?

メインクーンは「性格が悪い」といわれることがありますが、果たして本当なのでしょうか。

メインクーンは人懐っこく知能が高い猫種ですが、やはり猫ではあるのでツンデレな一面を持ち合わせています。さっきまで「ニャ~ン」と甘えてきたかと思えば、急に知らんぷりして「ひとりにして!」とそっけない態度を取ることがあります。

そのため、そういったツンデレ具合が「性格が悪い」と思わせてしまう一面なのかも知れません。

しかし、実際は誰とでも仲良くなれる性格ですし、他の猫や動物たちとも仲良く生活することができます。また、高い知能を持ち合わせていますので、きちんとしつけをしておけば問題行動もなく飼いやすい猫種です。

オスとメスでは性格が違うの?

穏やかな性格を持つメインクーンですが、オスとメスでは性格が少し違うようです。

オスの性格
  • 甘えん坊
  • 好奇心旺盛
  • 人懐っこく、飼い主が大好き

オスは愛情表現がストレート。遊ぶことも大好きなので、飼い主さんに対して構ってアピールがメスより多い傾向があります。

また好奇心旺盛で、遊ぶのもダイナミック!見ているだけで飽きないのはオスといえそうです。

「たくさん猫に甘えられたい!」そう思っている方は、オスのメインクーンがおすすめですよ。

メスの性格
  • マイペース
  • おっとりしている
  • クール

メスはオスと違い、慎重派でクール。甘える時は女の子らしいかわいい声で「ニャ~ン」と鳴いて近寄ってきますが、気が乗らない時はつれない態度を取ります。

また遊ぶ時は、オスほどダイナミックに遊びませんので、比較的おとなしい印象があります。

「ほどよい距離感で甘えられたい!」そう思っている方は、メスのメインクーンを検討してみてはいかがでしょうか。

謎に包まれたメインクーンの起源と名前の由来

メインクーンの起源は多くの逸話や伝承が残されていますが、実際どれが本当なのかは明らかにされていません。

一説には、フランス革命で処刑された「マリーアントワネット」がフランスから逃げ出そうと試んでいた時、当時飼っていた6匹の愛猫「ターキッシュアンゴラ」も船に乗せたそうです。
残念ながら計画は失敗したものの、6匹の猫たちはアメリカのメイン集のウィスカセット海岸に辿り着き、それが現在のメインクーンの起源となったという逸話があります。

それ以外にも、カナダ地方で野生のアライグマと交配して誕生した説や、クーン船長がペルシャ系かアンゴラ系の猫を中国から北アメリカ東部沿岸地方に持ち込み、土着猫と交配した説などがあります。

名前の由来としては冒頭でもお伝えした通り、アメリカのメイン州の「メイン」とアライグマ(raccoon)を意味する「クーン」から由来しています。

とってもかわいいメインクーンの鳴き声

メインクーンの鳴き声はとても特徴的です。

よく猫の鳴き声といえば「ニャ~ン」と鳴くイメージですが、メインクーンの場合はそれにプラスして喉を慣らす際の「クルル」が合わさった個性的で高い声をささやくように鳴きます。

目が合うと「グルニャ~?」と鳴くことがあるため、まるで質問しているかのように聞こえるんだとか。

このことから、メインクーンはお喋り上手な猫といわれるのでしょうね。

メインクーンの毛色や模様の種類は?

モフモフでいつまでも触っていたくなるメインクーンの被毛。特に首まわりとしっぽの毛量が多く、華やかな印象を持ちます。

また毛色の色やパターンも豊富です。人気の高いカラーであるブラウンを始め、ホワイト、ブラック、レッド、シルバー、クリーム、ブルー、キャリコがあります。さらにパターンとしては、スモーク、ソリッド、トーティなどがあります。

メインクーンの代表的な毛色「ホワイト(白)」

他の色と交わらず、単色の美しい色をしている「ホワイト」。長毛でホワイトカラーのメインクーンは華麗で愛らしい印象です。

また目の色がブルーの個体も生まれることがあり、白い被毛にブルーの目は大変希少で人気があります。

メインクーンの代表的な毛色「ブラック(黒)」

ホワイトに続いて単色の「ブラック」。ふわふわの被毛をした黒猫なので、黒猫好きにはたまりません。
黒のメインクーンは別名“ブラックスモーク”と呼ばれており、所々シルバーやブラウンなどの毛色が混じっているのが特徴です。

他にも「ブラックスモーク&ホワイト」「ブラック&ホワイト」などのカラーが存在します。

メインクーンの代表的な毛色「ブラウン」

メインクーンの中で1番人気のあるカラー「ブラウン」。深みのある落ち着いたこげ茶色に近いブラウンは、メインクーンの大きな体にとてもマッチしており、どっしりと貫禄のある風格を漂わせます。

また単色はあまり見かけず、しま模様であるタビーがワイルドな印象をより引き立たせます。

額のM字模様がキュートなところもまた特徴といえるでしょう。

他にも「ブラウンクラシックタビー&ホワイト」「ブラウンタビー&ホワイト」、赤みのある被毛が混じった「ブラウンパッチドタビー&ホワイト」「ブラウンパッチドタビー」などがあります。

メインクーンの代表的な毛色「レッド」

ブラウンの次に人気の高い「レッド」。メインクーンと聞くと、この色みを想像する方も多いのではないでしょうか。

ベースはブラウンですが、あたたかみのあるオレンジ色が入ることで、より愛らしさと華やかさを引き立たせます。単色の個体もいますが、多くはしま模様の入ったレッドタビーが多く「レッドマッカレルタビー」や「レッドクラシックタビー」がいます。

こちらもブラウンと同じ、額のM字模様が描かれています。

メインクーンの代表的な毛色「シルバー」

品があり高貴な印象を与える「シルバー」。単色はほとんど見かけず、しま模様のタビーが入っています。

シルバータビーはブラックとシルバーの対比が美しく、他のカラーとはまた一味違った魅力があるのも特徴です。

メインクーンの代表的な毛色「クリーム」

淡い茶色が優しい雰囲気を醸し出す「クリーム」。ジェントルジャイアントと呼ぶに相応しいカラーではないでしょうか。
単色も存在しますが、ほとんどがしま模様のタビーが多く、シンプルな「クリームタビー」を始め、大きなうずまき模様が特徴の「クリームクラッシックタビー」がいます。

メインクーンの代表的な毛色「ブルー」

グレーが入った青色が印象的な「ブルー」。一部のファンから根強い人気があるカラーです。

色の濃さは個体差によって異なりますが、ロシアンブルーを思わせる濃いブルーから、明るめのライトグレーに近い個体まで様々。また単色の他に「ブルータビー」や「ブルー&ホワイト」などもいます。

メインクーンの代表的な毛色「キャリコ」

赤、黒、白などの三色の毛色を持つ「キャリコ」。日本でいう三毛猫を想像すると分かりやすいかと思います。

またキャリコには「ダイリュートキャリコ」と呼ばれる淡い色合いをした個体もいます。このカラーは、色味を弱める遺伝子が働くことで淡いブルーやクリームが生まれるといわれています。

煌びやかで愛らしい雰囲気を持つキャリコ。どこか素朴で懐かしい印象がありるのは、日本人に馴染みのある色合いだからかもしれませんね。

メインクーンの被毛の特徴は?抜け毛は?短毛な子もいる?

長毛種に分類されるメインクーン。体も大きいですし、抜け毛や毛玉が多いのではないかと思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。

換毛期の春と秋は抜け毛が多くなる

メインクーンの被毛はシングルコートなので、ダブルコートの猫種より抜け毛が少なめです。しかし寒い地方にルーツを持つこと、そして体格も大きいことから全体の毛量が多く、抜け毛も多くなりがちです。

そのため、年間を通じて比較的抜け毛が多い猫種と言えるでしょう。特に換毛期の春と秋頃は、抜け毛が大量に抜け落ちますので、毎日のブラッシングは欠かせません。

長毛種は小まめなお手入れを

先述の通り、メインクーンは抜け毛が多いためブラッシングは欠かせません。

コームやブラシを使って、マッサージをするように優しく体についている抜け毛を取り除きましょう。ブラッシングのヒントとしては1日1回、換毛期は1日2回程度しておくことが大切です。

もしもブラッシングを怠ると、毛玉ができたり病気にも繋がりますので忘れずに行いましょう。

短毛のメインクーンもいるの?雑種とは別?

メインクーンといえば、滑らかでふわふわな長い被毛をイメージしがちですが、実は稀に短毛種のメインクーンが生まれることがあります。短毛といっても、アビシニアンやベンガルといった他の短毛種よりも毛は長めです。

では何故、長毛種のメインクーンから短毛種のメインクーンが生まれるのでしょうか。

その理由はブリーディング。異種同士の交配によって短毛のメインクーンが生まれてくることがあるのです。このことを「アウトクロスブリーディング」と呼びます。

異種同士ということは、メインクーンと違う猫種との交配をすることになります。そうすると、ミックスや雑種に分類されるのでは?と思う方も多いでしょう。猫の場合、その種を絶やさず繁殖させ維持していく必要があるため、許されている交配方法があるのです。

このことから、両親のどちらかが血統の猫種であればメインクーンの血統書がつきます。

メインクーンの体重や大きさ(体長)は?

メインクーンの大きさは成猫のオスで体重約6~8kg、メスで体重約4~6kgあり、体長はオスメス共に約1m(100cm)ほどあります。

一般的な猫の体重が約3~5kg、体長約46cmほどですのでその大きさは歴然です。

なかには体重が10kg超え、体長1m超えのメインクーンもいることから、世界最大の猫とギネスで認定されたり、ジェントルジャイアンという異名をもつのもわかる気がしますね。

メインクーンの飼い方について注意したいこと

どっしりと重量感のあるメインクーン。小型犬のチワワやポメラニアンよりも大きいので、猫といえどお世話は大変なのかな?と思う方も多いでは。

ここでは、そんなメインクーンをお迎えする際に気を付けておくべきことをまとめてみました。

体が大きいので十分なスペースを

メインクーンは、体が大きく遊ぶことが大好きですので、のびのびと動ける環境が必要となってきます。そのため、家には十分なスペースがあることが望ましいといえるでしょう。

もしもケージ飼いをする場合は、体に合った高さのある大きめのケージを選んであげてくださいね。

綺麗な被毛を保つためにも1日1回のブラッシングは忘れずに

先述でもお伝えした通り、メインクーンは抜け毛多い猫種です。もふもふで滑らかな被毛を保つためにも、毎日のブラッシングは欠かせません。

スリッカーブラシやピンブラシを使って全体を丁寧にブラッシングをしてから、最後にコームで整えてあげるようにしましょう。

その際注意することは、勢いよくブラッシングをしないこと。荒っぽくブラッシングをするとブラッシングが嫌いなってしまいかねません。まずは後頭部から背中、そしておしりにかけてブラッシングをしていき、体の左右をやさしくブラッシングしていきましょう。嫌がるお腹まわりは最後です。さらに、毛玉ができやすいわきの下や毛が擦れる位置は特に慎重にブラッシングをするように心掛けてくださいね。

毛玉に配慮した食事を与えるのもおすすめ

健康で少しでも長生きしてもらう為には、食事がとても大切。主食は、フードのパッケージに「総合栄養食」と書かれているものを選んであげてください。

総合栄養食はフードとお水のみで栄養バランスが摂れるように作られています。そのため、基本的には総合栄養と記載されているフードを1日数回に分けて適量を与えると良いでしょう。

またメインクーンは長毛種なので、グルーミングをしているうちに毛を大量に飲み込んでしまうことも。そのため毛玉に配慮したフードを選んであげるのもおすすめです。

メインクーンに散歩は必要?

小型犬よりも大きいメインクーン。その大きさから散歩の必要性を考える方もいるかもしれません。

では、メインクーンも犬と同様に散歩をさせるべきなのでしょうか。

散歩は決して必須ではない

メインクーンは、他の大型猫と同じように筋肉質な猫種です。そのため、子猫の頃から活発で色々なことに興味を持ちます。もちろん、外遊びもそつなくこなすことができますが、家の中で過ごすだけでも全く問題がありません。

その理由は、完全室内飼いであってもストレスを溜めない順応性の高い猫種だからです。

普段から飼い主がきちんとコミュニケーションを取って遊んでいれば、無理にお散歩をさせる理由は全くありませんので、嫌がるメインクーンを無理矢理散歩させるのは止めましょうね。

散歩するメリットとデメリット

もしメインクーンを外に散歩させる場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット
  • 自然に触れることができる
  • 気分転換になる
  • 適度な運動ができる

デメリット
  • 脱走する恐れがある
  • 交通事故
  • 病気(感染症や中毒症状)など

猫に散歩をという考えは「環境エンリッチメント」という概念から来ており、これは猫にとって豊かな生活ができる環境を整えてあげようという考え方です。

そのため、自然に触れることで猫にとって刺激を与え、ストレス発散や気分転換に繋げることができます。

その一方、外に出るということはいくら飼い主が傍にいるからと言っても危険が沢山潜んでいます。リードが外れて突然いなくなってしまったり、交通事故に合うリスクもあります。

猫の散歩は必ず必要というわけではありませんので、猫自身が外の世界に興味を持っていなければ無理に連れて行かなくてもよいでしょう。

メインクーンとラグドール、ノルウェージャンの違いは?

メインクーンと似ている猫種といえば、ラグドールやノルウェージャンが思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。

実際とても似ているため、見分けがつかない人も多いのでは?ここでは、メインクーンとの見分け方についてご紹介したいと思います。

ラグドールとの見分け方は「体長」

メインクーンとラグドールは、大型猫の中で人気の猫種です。一見、とても似ている両者ですが、大きな違いは「体長」にあります。

ラグドールの平均体重は約4.5~7kgとメインクーンとあまり変わりませんが、平均体長が約1m(約100cm)あるメインクーンに比べ、ラグドールの平均体長は約50cmと半分ほどの大きさです。

そのため、どちらがメインクーン?と思った時はその長さから比較してみるとよいかもしれませんね。

ノルウェージャンとの見分け

次にメインクーンとノルウェージャンの見分け方についてですが、大きく見分けるポイントとしては「顔」と「リンクスティップ」の2つです。

メインクーンは丸みを帯びた輪郭にカーブした鼻筋が特徴です。一方ノルウェージャンは、逆三角形のシュッとした輪郭に、ジェントルカーブと呼ばれる真っすぐな鼻筋をしているのが特徴です。

次にリンクスティップですが、これは耳の先端にある長い飾り毛のことを指します。このリンクスティップはメインクーンにはありますが、ノルウェージャンにはありません。稀にリンクスティップがあるノルウェージャンもいるようですが、メインクーンのように立派な飾り毛はありません。

これらのことから、耳に飾り毛があり丸い顔立ちをしているのがメインクーン、逆三角形がノルウェージャンと覚えておくと良いでしょう。

まとめ

ボリューミーな大型猫「メインクーン」。その風貌とは裏腹に、とても賢く温厚な性格の持ち主なことから、小さな子どもがいるご家庭や多頭飼いを検討しているご家庭にはおすすめの猫種です。

しかし体格が大きい分、一般的な猫よりも食費やお手入れが大変な一面も。でもその分愛らしい性格のメインクーンと過ごすことで、あなたの人生をより豊かにしてくれるかもしれません。

「大きな猫を飼いたい!」そう思ったら、メインクーンを検討してみてはいかがでしょうか。

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