マンクスの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

しっぽがない珍しい猫「マンクス」。全体的に丸々とした体型でなんとも愛らしい姿をしています。

一般的にマンクスはダブルコートの短毛種が多いのですが、なかには長毛タイプも存在しており「キムリック」という名前で独立した猫種として登録されています。

今回はそんなマンクスについて性格や特徴を始め、毛色の種類や飼い方の注意点まで見ていこうと思います。

マンクスってどんな猫?性格や特徴について

マンクス
Svetlana Popova/iStock

マンクスはしっぽがなく、前足よりも後足が長いのが特徴です。そのため、歩き方はまるでウサギのようなことから「ラビットキャット」や「バニーキャット」の別名があります。

そんなマンクスは、一体どのような性格をしているのでしょうか。

内気だけど賢くてやさしい性格の持ち主

かつては、優れたハンティング能力でネズミ捕りとして活躍していたマンクスですが、基本的にはおとなしく穏やかな性格をしています。

そのため賑やかな場所よりも、静かな場所でのんびり昼寝をすることが好きなようです。

またマンクスは人見知りが強く、家族以外の人にはなかなか積極的に近付きません。人の行動をよく観察しているため、飼い主が友好的に接している相手には警戒を解くことも。

ただし、飼い主を守ろうとする犬と似た部分を持ち合わせているため、危険を察知すると攻撃的になる場合もあります。

とても賢い性格のため、人がしていることを真似することもあるようですよ。

しっぽの長さによって分類される

マンクスの特徴といえば、なんといっても「しっぽがない」ことですが、実はしっぽが全くないタイプは全体の数割とされており、しっぽの長さは4種類に分かれます。

①ランピー
・しっぽが全くない状態で、しっぽの付け根部分にくぼみがある。
・このタイプのみしかマンクスとして認められていない。
・ショータイプ
②ランピーライザー
・わずかなしっぽ(尾椎が1~2個)はあるが、見た目はほぼない状態。
・しっぽの付け根部分にこぶのようなものがある。
③スタンピー
・短く折れていたり、ねじれたようなしっぽがある。
・しっぽはあるが、固まって動かない
④ロンギ―(ダック)
・短いしっぽを持つものから、一般的な猫のしっぽの長さまであるものまでさまざま。

マンクスの歴史とルーツを探ろう

マンクスのルーツは諸説あるとされていますが、17~18世紀頃に貿易商人がイギリスのブリテン島とアイルランド島との間に浮かぶ「マン島」に立ち寄った際に猫を置いて行ったそうです。

そうしたところ、たまたましっぽの短い突然変異の猫が生まれ、その猫が土着猫として生存したのではないかといわれています。

マン島では、マンクスのことを「Stubbin(スタビン)」という名前で呼ばれていたという記録が残っており、少なくとも300年以上前から人々にその存在は知られていたのではないかといわれています。

また、マン島ではネズミ捕りハンターとして重宝されており、農家の人々から愛されていた猫だったといいます。

ちなみにマンクスの名前の由来は、発祥地とされる「マン島」からだそうです。

さらにマンクスといえば、旧約聖書の『創世記』に出てくる「ノアの箱舟物語」でも有名です。

急な雨に見舞われたノアの箱舟に乗っていた乗員が急いで舟のドアを閉めようとした時、駆け込んできた猫のしっぽを挟んでしまい、それ以来マンクスのしっぽが短くなったという話があります。

マンクスの毛色や模様の種類は?

マンクスの毛は、短毛種と長毛種に分かれ、どちらもオーバーコートとアンダーコートの二重構造になっているダブルコートです。

短毛種は厚みのあるやや硬めの被毛をしています。

一方、長毛種のマンクスは中くらいの長さで、首回りと腹部の毛が長く飾り毛がついており、柔らかくシルクのような肌ざわりをしています。

毛色に関しては、ホワイトを始め、3色の毛(ホワイト・ブラック・レッド)が生えている「キャリコ」、しま模様の「タビー」、赤みのある薄い茶色の「レッド」、黒色に赤色のパッチ模様がある「トーティシェル」など多種多様です。

また目の色は、カッパー(銅色)をベースとし、オッドアイ、グリーン、ブルーなど、毛色に準じています。

マンクスの体重や大きさは?

マンクスはガッシリとした丸い体型が特徴です。
成猫になるとオスで約4~8kg、メスで約3~6kgに成長します。また体長は約50~80cm、体高は約25cmとなります。

一般的な成猫の平均体重が約3~5kg、体長は約46cm(尾を含まない)、体高は23~25cmなので、マンクスは少し大きめの猫といえるでしょう。

マンクスの飼い方について注意したいこと

賢くて優しい性格をしているマンクス。一見、とても飼いやすい猫のように見えますが、実際お迎えするにあたって気を付けるべき点はあるのでしょうか。

ここでは、マンクスを飼う上で気を付けるべき点を4つ見ていきましょう。

運動できる環境を

マンクスは穏やかで落ち着きのある性格をしていますが、かつてネズミ捕りをしていたハンターでもあるため、ある程度の運動が必要です。

また運動不足は肥満やストレス、病気などにも繋がりますので、マンクスの欲求を満たしてあげれるような環境を作ってあげましょう。

例えば、マンクスはジャンプをするのが得意ですのでキャットタワーを設置してあげたり、動きのある遊びやおもちゃを用いて遊んであげると喜びますよ。

こまめなブラッシングで抜け毛対策を

マンクスは2種類の毛を持つ「ダブルコート」のため、抜け毛が多い傾向にあります。
そのため、1日1回は必ずブラッシングをしてあげてください。また、目の細かいクシを使用したコーミングも必要不可欠ですので、やさしくマッサージするようにブラッシングをしてあげましょう。

さらに抜け毛が増える換毛期に入ったら、月に1回シャンプーをすることをおすすめします。一気に抜け毛を取り除くことができますので、お手入れも楽になりますよ。

ランピーのしっぽの付け根はデリケート

マンクスの中でも「ランピー」はしっぽがありません。しかし、しっぽの付け根部分は神経が存在しているためとても繊細でデリケートな場所です。

そのため、ランピーのしっぽの付け根部分はなるべく触らないように注意しましょう。

脱走にはご注意!

マンクスは後ろ足が長くてガッシリしているので、ジャンプや走ることが得意です。

とても賢く、遊び好きな一面を持ち合わせているため、気になるものがあればその場所まで探索に行ってしまったり、中にはドアノブを自分の手で開けてしまう器用な子もいます。

そのため、脱走や事故に繋がる恐れもあるので注意が必要です。特に室内飼いをしている場合は外に出さないように気を付けましょう。

まとめ

しっぽのない猫「マンクス」。優しく穏やかな性格をしていますが、神経質で引っ込み思案なところもあります。そのため、他の猫やペットとの多頭飼いはあまり向いていません。

なるべくマンクス1頭だけの飼育にし、愛情をいっぱい注いであげてくださいね。

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