ペルシャ猫(チンチラ)の性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

落ち着いた雰囲気を持つペルシャ猫(チンチラ)。ぺちゃ鼻にくりっとした丸い目がなんとも印象的です。

また、シルクのような艶やかで豪華な被毛は貫禄もあり、まさに「猫の王様」といっても過言ではないでしょう。

ここではそんなペルシャ猫の性格や特徴を始め、色や体重、飼い方について解説します。

ペルシャ猫(チンチラ)の性格や特徴について

ペルシャ猫(チンチラ)

美しい被毛と品の良さが印象的なペルシャ猫(チンチラ)。
落ち着きのあるその出で立ちは、まさに貴族たちに愛された猫といえるでしょう。

基本的にアクティブに動くことはなく、じっとしていることが好きな傾向にあるため、のんびり猫と過ごしたい人にはおすすめの猫種です。

またとても賢い猫なので、しつけもそこまで難しくはありません。イタズラで手間をかけることもあまりなく、滅多に鳴くこともないので、初めて猫を飼う方にとっても飼いやすい猫といえそうです。

穏やかでおとなしい猫種

ペルシャ猫は、とても穏やかで温厚な性格をしているといわれています。飼い主に対しても従順であり、優しく接せられるのが大好きです。

ただし、のんびり屋でマイペースな一面を持ち合わせているので、自分のペースを崩されるのを嫌います。そのため、あまりにしつこく構いすぎると「うるさい!」と嫌がられてしまうので注意が必要です。

ペルシャ猫(チンチラ)の歴史

猫の代表格といえるペルシャ猫(チンチラ)。純血種と呼ばれる猫の中では、最も古い歴史をもつ品種の1つされています。

しかしその一方で、ペルシャ猫の起源は諸説あり、どのようにして誕生したかは定かではありません。

例えば、ペルシャ(現在のイラン)の猫と、ターキッシュアンゴラを交配し作出させた説を始め、イランからアフガニスタン近郊に生息していた土着猫だったという説もあります。

さらには、トルコのアンカラを経て、フランスに長毛種の猫種として輸入されたという説などもあるそうです。

18世紀頃には、ヨーロッパの貴族たちから重宝されるほど人気を誇る猫種となり、19世紀以降はアメリカを中心に世界中で育種が行われるようになりました。

そして20世紀に入ると、交配の過程で鼻の長さが極端に短い「ペキフェイス」と呼ばれるシャムネコが誕生します。しかし、この猫は健康面に問題があったことから、現在は昔ながらの特徴を持つペルシャ猫を好む傾向にあるようです。

ペルシャ猫(チンチラ)の毛色や模様の種類は?

美しくデラックスな長毛と、優しく穏やかな性格を持ち合わせるペルシャ猫(チンチラ)。アメリカやヨーロッパを始め、世界中で愛され続ける猫種でもあります。

ペルシャ猫の被毛は分厚く密集して生えているのが特徴で、首周りの長さは20cm近くもあるそうです。またシルクのような優しい手触りの被毛は、触るととても気持ちが良く、いつまでも撫でていたくなる柔らかさです。

毛色の種類も豊富で「ソリッド」を始め、「シルバー&ゴールデン」「スモーク&シェーデット」「パーティーカラー」「タビ」「ヒマラヤン」「キャリコ&バイカラ―」があります。

ここではそれぞれのカラーについて詳しく見ていきましょう。

「ソリッド」

ソリッドとは1色で他の色が混じっていない『単色』を意味し、ペルシャ猫の場合「ホワイト」「ブラック」「クリーム」「ブルー」「レッド」などの毛色が存在します。

ホワイトの毛色の場合、左右の瞳の色が違う「オッドアイ」や「カッパーアイ」「ブルーアイ」の3パターンがあります。

それ以外の毛色の場合は、銅色という意味を持つ『カッパー』と呼ばれる赤みを帯びた茶色い瞳をしているのが特徴的です。

「シルバー、ゴールデン」

ペルシャ猫の毛色の中でも1番人気のあるカラーとなり、主に「チンチラ」と呼ばれます。

一見「チンチラ」と聞くと1つの猫種と認識されますが、専門的にはペルシャ猫の毛色の一部分のことをいい、毛先1/5程度が黒く色づいた毛色のことを指します。

毛色は「シェーデットシルバー」「チンチラゴールデン」「チンチラシルバー」などがありますが、ベースカラーがシルバーの場合は黒系、ゴールデンの場合は茶系の色をしています。

「チンチラ」は毛先だけに色がついているものを指しますが、「シェーデット」はチンチラよりも色のついた毛先が多いもののことを指すそうです。

ちなみシルバー、もしくはゴールデンの毛色をしたペルシャ猫の多くは、『エメラルドグリーン』の瞳をしています。

「スモーク、シェーデッド」

スモークとは毛先から1/2、または3/4ほど色が付き、根元が白くなっている毛色のことを指します。またシェーデットの場合は、毛先から1/2程度の色が付き、根元の毛が白くなっているのが特徴です。

また汚れが目立ちにくい色とされているため、ペルシャ猫が動く度に白い毛が見え、明と暗の色調が変化することから、大変美しい毛色の1つとされています。

スモーク、もしくはシェーデットの毛色を持つペルシャ猫の瞳は、ソリッドと同じ「カッパー」の瞳をしています。

「パーティーカラー」

ブラックとレッドの複色である「トーティシェル」と、ブルーとクリームの複色である「ブルークリーム」の2種類があります。

この毛色を持つペルシャ猫は、ソリッドやスモーク、シェーデットと同じ「カッパー」の瞳をしています。

「タビー」

しま模様の毛色のことを「タビー」と呼びます。
タビーには「クリームタビー」「シルバータビー」「ブラウンタビー」「ブルータビー」「レッドタビー」などがいます。

タビーもまた、他の毛色を持つペルシャ猫と同様に「カッパー」の瞳をしています。

「ヒマラヤン」

「ヒマラヤン」と聞くと長毛でブルーの瞳をした猫種を想像するかと思います。
ヒマラヤンは1つの品種と思われがちですが、実はペルシャ猫のカラーバリエーションの中の1つでもあります。

毛色の特徴としては全体的にホワイト(白)を基調とし、耳・口・足・しっぽにポイントカラーとして「ブラック」を始め、「クリーム」「シール」「チョコレート」「ブルー」「ライラック」などの色が入ります。

「キャリコ、バイカラー」

シルバーやゴールドに並ぶほど、高い人気を誇るカラー「キャリコ」と「バイカラ―」。

キャリコとは、3色の毛が生えている猫の総称である一般的に「三毛」と呼ばれ、「ブラックとレッド&ホワイトのキャリコ」「ブルーとクリーム&ホワイトのダイリュートキャリコ(薄い色の三毛)」の組み合わせがあります。

一方バイカラーは「ブラック&ホワイト」「クリーム&ホワイト」「ブルー&ホワイト」「レッド&ホワイト」などの組み合わせがあります。

また、しま模様とホワイトのタイプもいます。

キャリコとバイカラ―の瞳の色は「カッパー」になります。

ペルシャ猫(チンチラ)の体重や大きさ(体長)は?

ペルシャ猫(チンチラ)といえば、ゴージャスな被毛が1番の特徴ですが、丸顔で鼻ペチャな愛らしい顔つきも特徴の1つといえます。

また「ノースブレイク」と呼ばれる、目と目の間に深い凹みがあったり、鼻のある中心にかけてくぼんでいるところがあったりします。

ボディタイプは「コビータイプ」に分類し、胴体が短めで肩や腰幅が広いのが特徴です。筋肉質でがっしりと引き締まっており、足も太めです。

体重は成猫になるとオスで約3.0~5.5kg、メスで約3.0~5.0kg、体長は約60~80cmに成長します。猫としては中くらいの大きさといえるでしょう。

ペルシャ猫(チンチラ)の飼い方について注意したいこと

大人しくて従順な性格とされるペルシャ猫(チンチラ)。
実際、家に迎えるとなると飼う上で気を付けるべき注意点はあるのでしょうか。

太りやすいので注意

ペルシャ猫はとても大人しい性格のため、自ら積極的に遊んだり、高い所に登ったりすることがありません。他の猫種よりも運動量が少なく、太りやすい傾向にあります。

そのため少しでも運動してもらえるように、広い範囲で自由に動けるようにしてあげましょう。また、あまり高さのないキャットタワーや、キャットウォークなどを設置してあげるのも運動の一貫になるのでおすすめです。

もちろん、飼い主さんとの遊ぶ時間も最高の運動となりますので、オモチャなどを使用して遊んであげるようにしてください。

それ以外にも体を触ってみたり、体重を測るなどして体のチェックを心がけましょう。食事の量も調整しながら、適切な体重管理を飼い主さんがしてあげてくださいね。

毛玉ができないようにこまめなブラッシングを

ペルシャ猫の被毛は、硬めで長く張りのある「トップコート」と、生え方の密度が高い下毛である「アンダーコート」の二重構造からなる『ダブルコート』と呼ばれる毛質をしており、被毛が分厚く密集しています。

そのため、日々のケアを怠るとたちまち毛玉だらけになってしまいます。また、毛づくろいで大量の毛を飲み込んでしまうリスクもありますので、毎日必ずブラッシングをしてあげることが大切です。

スリッカーブラシやコーム、抜け毛専用のブラシを使用し、毎日丁寧なブラッシングを心掛けてくださいね。シャンプーも月1回程度行うとよいですよ。

まとめ

長い歴史を持つペルシャ猫(チンチラ)。その歴史にはいくつか諸説ありますが、世界中で愛され続けてきたのは紛れもない事実です。

おっとりとしていて、ゴージャスな被毛は誰もを虜にさせ、そばにいるだけで癒される存在なのは、今も昔も変わらない魅力的なペルシャ猫。
賢くて、しつけもしやすいですので「猫を飼いたいな」と思ったら、ペルシャ猫も候補の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。

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