スコティッシュフォールドの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

スコットランド中部に位置するテイサイドが原産のスコティッシュフォールド。名前にある「フォールド」は折れ耳という意味があります。また丸みを帯びた体型と愛らしい仕草にはファンが多く、世界中で愛されている猫でもあります。

ここでは、そんなスコティッシュフォールドの性格や特徴、毛色や模様の種類などについて詳しく見ていきましょう。

スコティッシュフォールドの性格や特徴について

スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールドは、人懐っこく愛らしい性格をしている猫です。気質はとても穏やかでおとなしいとされており、人間の子どもとも相性がよいとされています。

またその性格に加え、鳴き声もおとなしくあまり鳴きません。お腹が空いている時や遊んで欲しい時など、なにかを求めている時以外は無駄鳴きをしませんので、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい猫といえるでしょう。

さらに多頭飼いにも適している猫とされており、他の猫とも喧嘩をすることなく仲良く接することができます。しかし、飼い主にべったり甘える性格のスコティッシュフォールドですので、後から飼う猫に対して攻撃的になることはなくても、ストレスを溜めてしまう恐れがありますので注意が必要です。

甘えん坊でおっとり穏やかな性格

よく猫は「ツンデレ」と呼ばれるほど、べったり甘えてくれないイメージを持ちますが、スコティッシュフォールドはとても甘えん坊。飼い主のそばに寄り添うことが好きな猫でもあります。

しかし甘えん坊な性格ゆえ、長時間の留守やあまり構ってあげられないとストレスを感じてしまいます。そのため甘えてきたら、たくさんコミュニケーションを取ってあげてくださいね。

他の猫と比べて運動量は少なめ

活動的な猫が多い中、スコティッシュフォールドは比較的運動量が少ない猫種といわれています。

運動が決して嫌いというわけではないのですが、自ら積極的に走り回ることはしません。また部屋の中の高い場所に飛び乗ったり、物を壊したりする心配もありません。

こうしたことから、スコティッシュフォールドは「おとなしい猫」という印象を与えるのかもしれませんね。

スコティッシュフォールドの毛色や模様の種類は?

スコティッシュフォールドは、毛色や模様がとても豊富です。

模様に関しては、しま模様の「タビー」を始め、三色ミックスされた「キャリコ」、まだら模様の「トーティ」、毛先だけ色味のある「シェーデッド」など様々な模様が存在します。

では、全体的な色味を占める毛色はどのような色が存在するのでしょうか。

スコティッシュフォールドの毛色①「レッド系」

人気NO.1のカラーである「レッド系」。猫の毛色でレッドと表現される色味は原色の赤ではなく、淡い赤茶色が特徴的です。

またレッドの色調が毛色にかけてグラデーションしていることも多く、きれいな発色を楽しむことができます。特にレッドに茶色のしま模様が入った「レッドタビー」は人気が高く、定番カラーとして愛されています。

スコティッシュフォールドの毛色②「ホワイト(白)系」

スコティッシュフォールドの毛色③「クリーム系」

レッドに続き人気が高い「クリーム」は、薄い茶色と少し黄色がかかっているのが特徴です。また淡くやさしい色合いなので、折れ耳でキュートなスコティッシュフォールドをさらに引き立たせます。

クリーム一色の他にも、人気の高いクリームタビー&ホワイトや、クリーム&ホワイト、クリームタビーもあります。

スコティッシュフォールドの毛色④「ブルー(グレー)系」

猫のブルー系は海のような青色ではなく、灰色のかかった色味のことを「ブルー」といいます。
ブルーで代表的な猫といえば、ロシアンブルーをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

元々日本には存在しないブルーは、ミステリアスな雰囲気が漂うことから近年人気が高まっているカラーでもあります。

ブルーは他にも、しま模様のタビーやまだら柄のトーティがいたり、全身が白で耳やしっぽの先、顔の一部だけがブルーという個体も存在します。

スコティッシュフォールドの毛色⑤「ブラウン(茶色)系」

スコティッシュフォールドの「ブラウン」は濃淡の差があるので、この毛色だけでもバリエーションがとても豊富です。

クリームに近い淡い茶色の個体もいれば、黒味のかかったこげ茶色までと、見ていて飽きません。

個性的な毛色のスコティッシュフォールドをお探しであれば、ブラウン系の子を探してみるとよいかもしれませんね。

スコティッシュフォールドの毛色⑥「シルバー系」

アメリカンショートヘアを連想させる「シルバー」もスコティッシュフォールドでは人気の毛色です。

ベースがシルバーで黒いうずまき模様が入っている個体は「シルバークラッシックタビー」と呼ばれています。また「シルバーマッカレルタビ―」と呼ばれる通称サバトラもシルバー系に分類されます。

他にもベースのシルバーの色合いに差が出たり、うずまき模様が茶色の個体もいたりします。

スコティッシュフォールドの毛色⑦「キャリコ(三毛)」

黒、白、茶色(オレンジ)などの3色が入った毛色を持つ猫を「キャリコ」と呼び、日本では「三毛(三毛猫)」と呼びます。

スコティッシュフォールドの場合、白やクリーム、グレーの3色が入った「ダイリュートキャリコ」と呼ばれる薄い色合いをしたキャリコが中心とされています。

またスコティッシュフォールドのキャリコは希少価値が高く「幸運を呼ぶ猫」として数百万円以上の高値が付くこともあるそうです。

スコティッシュフォールドの毛色⑧「ブラック(黒)」

単色である「ブラック」は突然変異とされており、数が少ない個体です。

またスコティッシュフォールドのブラックは、被毛が黒一色で長毛、さらに折れ耳が特徴的です。

黒い毛色は優美な雰囲気を感じさせると共に、大きな丸い目がくっきりと見れるので、よりかわいさが増しますよ。

スコティッシュフォールドの被毛は長毛と短毛の2種類

スコティッシュフォールドには、長毛種と短毛種の2タイプが存在します。

ここでは、2タイプの被毛について詳しく解説していきます。

長毛(ロング)のスコティッシュフォールド

長毛種のスコティッシュフォールドは、人工的に作出された猫です。被毛以外は短毛種とあまり代わりはありませんが、長毛の場合「ハイランドフォールド」「ロングヘアフォールド」と呼ばれることがあります。

また長毛のスコティッシュフォールドはとても珍しく、生まれてくる確立は低いとされています。そのため、折れ耳で長毛のスコティッシュフォールドはかなり貴重といえるでしょう。

短毛(ショート)のスコティッシュフォールド

一般的によく見られるのが短毛種のスコティッシュフォールド。毛並みがとてもやわらかで触り心地がよいので、いつまでも撫でていたくなる毛並みをしています。

また短毛種ではありますが、毛の密度がとても多いため、ずんぐりむっくりな体型をしているのも特徴的です。

スコティッシュフォールドは抜け毛が多い?

愛くるしい出で立ちで癒しを届けてくれるスコティッシュフォールド。実際抜け毛が多いのかどうか気になるところ。

ここでは、スコティッシュフォールドの抜け毛事情についてまとめてみました。

普段からのお手入れが必要不可欠!換毛期は大量の抜け毛が…

スコティッシュフォールドは厚くて長いオーバーコートと、やわらくて短いアンダーコートの二重構造であるダブルコートタイプ。そのため春と秋の換毛期には、大量の毛が抜け落ちますのでシャンプーをするのもおすすめです。

また普段からお手入れをマメに行っていないと、すぐ毛玉ができてしまいますので定期的なブラッシングは必要不可欠です。

ブラッシングをする際は、決して力を入れ過ぎないようにしやさしくブラッシングをしてあげてください。その際に使用するブラシはやわらかい素材のラバーブラシや、大量の抜け毛を取り除くファーミネーターなどがおすすめです。

長毛と短毛で抜け毛に違いはあるの?

一見、長毛種の方が短毛種よりも抜け毛が多いように感じますが、実際抜ける本数はさほど変わりません。

そのため長毛種や短毛種に関わらず、定期的なブラッシングやシャンプーなどを行い、毛玉のできない美しい毛並みを維持してあげるようにしましょう。

立ち耳のスコティッシュフォールドもいる?耳の種類について

スコティッシュフォールドといえば、折れ耳をイメージする方が多いかと思いますが、実は立ち耳の子もいれば折れ具合の違う子も存在します。

ここでは、そんなスコティッシュフォールドの耳について解説します。

立ち耳

実は折れ耳よりも、立ち耳の方が多いスコティッシュフォールド。全体の7割は立ち耳の子が多く、立ち耳のスコティッシュフォールドのことを「スコティッシュストレート」と呼びます。
また耳が立っていても、スコティッシュフォールドの特徴ともいえる丸いシルエットと穏やかで大人しい性格は変わりありません。
近年では立ち耳のスコティッシュフォールドも人気が高まっています。

シングルフォールド

折れ具合が一番軽めなのが「シングルフォード」タイプ。耳の先端が少し折れているのが特徴です。

少しだけ曲がっているところがまたかわいさを引き立たせます。

ダブルフォールド

耳の根元から折れて垂れ下がっているのが「ダブルフォールド」タイプ。頭につくくらいの折れ方をしているのが特徴的です。

立ち耳やシングルフォードよりも耳の通気性が悪くなりがちですので、定期的な耳のケアを行ってくださいね。

トリプルフォールド

耳が頭にピタッとつくほど垂れ下がっているのが「トリプルフォード」タイプ。折り目がきついのがポイントです。

折り目がきつく折れているほど評価も高いため、ショーに出場するスコティッシュフォールドの多くはこのトリプルフォードタイプの個体が多いです。

座り方に特徴がある【スコ座り】とは?

SNSやネット上でよく見かけるスコティッシュフォールドの独特な座り方。まるで人がソファでくつろいでいるように見えるこの姿は一体なんて呼ぶのでしょうか。

またなぜこのような座り方をするのでしょうか。

スコ座りってなに?

後足を前に投げ出し、その間に前足を置いた特徴的な座り方を「スコ座り」と呼びます。よくスコティッシュフォールドがすることからこの名前が付いたそうです。

またスコ座りにも3つのタイプに分かれており、壁やクッションなどを背もたれする「背もたれ型」や、腹筋の力で上半身を固定する「腹筋型」、背もたれや腹筋を使わず上半身のバランスを取って座る「自立型」があります。

まるで人間のような座り方から別名「おやじ座り」と呼ばれることもあるそうですよ。

スコ座りするのはなぜ?実は毛づくろいをするためだった

決して楽ではないだろうスコ座り。なぜ、このような体勢をするのでしょうか。

スコ座りをする理由は❝腹部や股の毛づくろい❞をするため。

猫はとても綺麗好きなので、自分の体を何度も時間をかけて丁寧に毛づくろいをして清潔さを保ちます。舐めやすい手足や背中はもちろんのこと、腹部や股周りも例外ではありません。全体を綺麗にするためにこのスコ座りをするのです。

スコティッシュフォールドの体重や大きさ(体長)は?

スコティッシュフォールドの大きさは、成猫のオスで体重は約3~6kg、メスで体重は約3~5kgあります。また体長はオスメス問わず約60cm。

もちろん個体差はありますが、一般的な猫の平均体重が約3.6~4.5kg、体長が46cmですので、一般的な猫の大きさとあまり変わらないといえるでしょう。

スコティッシュフォールドの飼い方について注意したいこと

大人しく、人懐っこいスコティッシュフォールド。折れ耳がかわいいと、常に人気ランキングの上位を占める猫種でもありますが、実際お迎えするとしたらどのような点を気を付けるべきなのでしょうか。

運動量が少ないので肥満に注意!

猫といえばダッシュで走りったり、高い所にジャンプしたりと活発なイメージがありますが、スコティッシュフォールドは運動量が多い猫種ではありません。

そのため運動神経があまりよくなく、苦手な子も多いそうです。そのせいか、フードやおやつを欲しいだけ与えたり、常にお皿にフードが入っている状態だったりするとすぐに太り肥満体型になってしまいます。

体重が増加すると足腰の負担が増え、腰や股関節などに影響を与えることもありますので、必要以上にフードを与えず、適正な量を与えるように気を付けると共に、1日10分程度でもよいので、一緒に遊んで運動させるようにしましょう。

できるだけ毎日ブラッシングを

やわからい被毛を持つスコティッシュフォールドは、抜け毛が多い猫種でもあります。
そのため毎日ブラッシングを行い、ていねいにやさしく抜け毛や毛玉を取り除きましょう。

耳掃除も大切

特徴的な折れ耳は、蒸れやすく通気性が悪いため、耳の中に雑菌が繁殖しやすくなります。

汚れが溜まり過ぎないようにするためにも、週1回はコットンやガーゼで拭き取ったり、耳洗浄液(イヤークリーナー)を使用したりして綺麗に汚れを取り除きましょう。

ただし嫌がるのに無理に耳掃除をすると、お互いケガをしてしまうことも。どうしても耳掃除をさせてくれない場合は、動物病院やトリミングサロンなどで相談してみるとよいでしょう。

スコティッシュフォールドとマンチカンの違いは?

丸い顔立ちがそっくりなスコティッシュフォールドとマンチカン。一見とても似ていますが、両者の違いはどこにあるのしょうか。

体の特徴の違い

まず両者の大きな違いは体の見た目からわかります。

【顔のかたち】

スコティッシュフォールド
丸顔でマズルがふっくらと丸みを帯びており、鼻は幅広です。
マンチカン
体に対し頭が大きく、頬の位置が少し高めです。

【しっぽ】

スコティッシュフォールド
背中よりも少し長めで先端に向かって細くなっています。
マンチカン
背中よりも少し短めでカールせず、真っすぐ垂れています。

【耳】

スコティッシュフォールド
優性遺伝により前に折れ曲がった小さい耳が特徴的です。
ただし、立ち耳タイプの猫が7割を占めます。
マンチカン
立ち耳が一般的。
しかし、耳が垂れているスコティッシュフォールドやアメリカンカールとマンチカンを掛け合わせて生まれた「耳垂れマンチカン」や「耳折れマンチカン」も存在します。

またそれ以外にも、スコティッシュフォールドとマンチカンを比較すると足の長さが断然違います。マンチカンは名前の由来の通り短い四肢が特徴的で、猫界のダックスフンドとも呼ばれています。この足は人工的に作出されたのでなく、染色体の優性突然変異によって誕生したものだといわれています。

性格の違い

スコティッシュフォールドとマンチカンでは、性格にも違いがあるようです。

まずスコティッシュフォールドですが、穏やかでのんりびとした性格を持つのが特徴です。基本的に無駄鳴きもせず、感情的な態度はほとんど見せないので、落ち着きのある子が多いといえます。

一方マンチカンは個体差があるのもの、基本的に陽気で好奇心旺盛な子が多いといわれています。また感情表現がハッキリとしており、嫌なことは断固として拒否をする子もいるほど。

両者を比較すると性格は全く異なりますが、飼い主に対しての愛情深さと、誰にでもフレンドリーに接するところは共通といえそうです。

まとめ

愛玩動物として、とても人気の高いスコティッシュフォールド。その性格はおっとりと優しい性格の持ち主です。

時折、人間のような座り方をするスコ座りがとても愛らしく、その見た目からも癒されること間違いなしでしょう。

またスコティッシュフォールドは、毛色の色がバリエーション豊富ですので、お迎えするにあったって「どの毛色の子にしようかな」と楽しみも広がりそうですね。

ただし、他の猫よりも小まめなお手入れが必要となる猫種でもあります。お迎えする場合は自身のライフスタイルをよく見据えた上で検討することをおすすめします。

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