猫界のダックスフンドと呼ばれているマンチカンと、巻き毛が美しいラパーマの間に誕生した「スクーカム」。しつけがしやすく、初めての人でも飼いやすい猫といわれています。
本記事ではスクーカムの性格や特徴、さらには色や体重、飼う上でのポイントについて詳しく解説。
その愛らしい見た目と性格を知ったら、きっと好きになること間違いなしです!
スクーカムの性格や特徴について
とても小さな猫「スクーカム」。
まだまだ知名度は低い猫種ではあるものの、アメリカでは人気の高い猫種であり、猫初心者でも非常に飼いやすい猫といわれています。
マンチカンとラパーマのハイブリット
スクーカムは、日本で人気の高い「マンチカン」と、美猫として知られる「ラパーマ」を交配させて生まれた猫種です。
マンチカンから引き継いだ短い足と、ラパーマから引き継いだカーリーヘアが特徴的です。
スクーカムには短毛種と長毛種の2パターンが存在し、どちらも眉毛とヒゲはカールしています。
また頭は丸みを帯びたくさび形で、目は丸くて大きいめです。
活発で遊び好き
マンチカンとラパーマの血を引き継ぐこともあり、明るく社交的な性格をしています。
また物怖じせず、いつも元気いっぱいなスクーカムは、ひとり遊びも得意ですので比較的留守番も得意といえます。
ただ飼い主に対して甘えん坊なところがありますので、留守の時間が長くなるとストレスを溜めてしまうことも。
時には寂しくならないように早めに帰宅してあげたり、猫じゃらしなどを使って遊んであげることも大切です。
穏やかで人懐っこい性格
スクーカムは好奇心旺盛で元気な性格をしていますが、その一方で非常に穏やかで鳴くことが少ない猫種といわれています。
そのため初めて猫を飼う方でもすぐに仲良くなれますし、アパートやマンションといった集合住宅にお住まいの方にとって非常に飼いやすい猫といえるでしょう。
スクーカムの歴史
スクーカムは比較的歴史が浅く、1990年代にアメリカで誕生した猫種です。
1996年、アメリカでブリーダー業を営んでいたロイ・ガルーシャ氏が「足が短く、巻き毛のある猫を作りたい!」と考え、マンチカンとラパーマを交配させ、新しい猫種を作出することに成功しました。それが今のスクーカムです。
その後、さまざまなブリーダーたちもスクーカムの育種計画に携わりましたが、アメリカ猫血統登録団体の1つであるTICAに実験的な猫種として登録受付をするまで、10年かかったそうです。
そして今もなお、TICAでは正式な猫として認められていません。
また姿形や性格が確立しているとは言い難いこと、そして胴長短足の猫は貴重であり、今後足の長い個体が生まれてくる可能性があります。
これらのことからまだスクーカムは不安定な状況だと考えられ、多くの猫登録団体では正式な猫種として認めていないところが多いようです。
スクーカムの名前の由来は、作出者であるロイ・ガルーシャ氏の妻が北米先住民の血筋を持っていることから、チヌーク語で「強くてたくましい」「お気に入り」「崇高な」などの意味を持つ『スクーカム』と名づけられました。
スクーカムの毛色や模様の種類は?
スクーカムはあらゆる毛色とパターンが存在します。
- 毛の先から根本まで単色の「ソリッドカラー(セルフカラー)」
- 縞模様の「タビー」
- ホワイトを含んだ2色の「バイカラー」
- 色が根本と毛先で二層に分かれている「シェーテッド」
など
現在ほぼ全てのタイプが許容されてはいますが、今後変更される可能性もあるかもしれません。
また毛の長さも短毛種、長毛種どちらもあり、まれに直毛の子が生まれることがあります。
スクーカムの体重や大きさ(体高)
スクーカムはやや小さめの中型タイプ。
平均体重は成猫のオスで約2.2〜3.1kg、メスで約1.3〜2.2kg、体高は約12〜15cmといわれています。
また新しい猫種ということもあり、猫種標準(スタンダード)が定まっていない部分が多いことから、今後も変更される可能性があります。
さらにボディタイプもセミフォーリンやセミコビー、コビーなどと定まっておらず、現状の課題としても挙げられています。
スクーカムを飼うには?飼い方のポイント
スクーカムは愛情深く、甘え上手な猫。飼い主に撫でられることを好む子が多いといわれています。
もしも「スクーカムを飼いたい!」「お迎えしたい!」と思った時、どこからお迎えすればよいのでしょうか。またお迎えした場合、抑えておきたいポイントはあるのでしょうか。
お迎えするには?
日本ではまだまだ希少なスクーカム。
ごくまれにペットショップで販売されることもありますが、基本的にブリーダーからお迎えするのが確実といえるでしょう。
ただしスクーカム専門のブリーダーは国内にいないため、主にマンチカンやラパーマを扱うブリーダーに相談してみることをおすすめします。
叱りすぎは要注意
スクーカムはとても賢い性格なので、比較的しつけはしやすいといわれています。
しかし怒ったり叱りすぎたりすると萎縮してしまったり、関係が悪化してしまったりすることがありますので注意が必要です。
粗相や悪さをした時は、怒る前に原因を探るようにしましょう。また好奇心旺盛なので、触れて欲しくない物は事前に片づけるようにしてくださいね。
太りすぎないよう食事管理を
短足のスクーカムは、肥満になると足腰や関節に負担がかかり、さまざまな病気やケガの原因にも繋がります。
肥満を避けるためにも、年齢や状況に合わせた品質のよい「総合栄養食」と明記されたキャットフードを与えるようにしましょう。
キャットタワーは高さや大きさの調整
外見のかわいさから想像できないほど活動的で、運動量も多いスクーカム。大の遊び好きですので、室内に専用の遊び場を作ってあげると喜びますよ。
ただし、キャットタワーを置く際は他の猫種と比べて歩幅が短いため、高さや大きさの調整をしてあげるようにしましょう。
まとめ
小さな体からは想像できないほど、活発で遊び好きなスクーカム。
愛嬌たっぷりなのはもちろん、大変エネルギッシュなので一緒にいて飽きることがありません。
「猫とコミュニケーションをたくさん取りたい!」「一緒に遊びたい!」といった人におすすめです。
また社交的な性格なので、他の猫や犬などとの多頭飼いにも適しています。
お互いの相性もありますが、仲良くなると一緒に遊んだり、眠ったりするのでとてもかわいらしいですよ。