ターキッシュアンゴラの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

「トルコの生きる国宝」とも呼ばれるターキッシュアンゴラは、そのエレガントで美しいビジュアルと繊細な被毛を持ち合わせた中型の猫種です。

自由奔放で束縛されることを嫌う猫種ですが、気を許した相手には深い愛情を示します。

今回は、そんなターキッシュアンゴラの性格や特徴を始め、色や体重、飼い方の注意点などについて見ていきましょう。

ターキッシュアンゴラの性格や特徴について

ターキッシュアンゴラ

ターキッシュアンゴラは遊ぶことが大好きで、高い所にジャンプしたり、おもちゃでじゃれたりなどアクティブな性格の持ち主です。

そんな性格からか「歌いながら歩く猫」や「バレリーナのような猫」とも呼ばれています。

また現在では大変希少な猫とされ、トルコでは「トルコの生きる国宝」とも呼ばれ、人々に大変愛されている猫種でもあります。

お嬢様のような性格?

ターキッシュアンゴラは、自由奔放で束縛を嫌います。そして繊細で気難しい一面を持ち合わせていることから、まるで貴族にいるお嬢様のような性格をしていますが、飼い主に対しては忠実です。

また家族みんなから愛されるよりも、自分のお気に入りの存在である1人に愛されることを望みます。

そのため、多頭飼いしているご家庭や小さなお子さまがいるご家庭では、ターキッシュアンゴラをお迎えするは少々難しいかもしれません。

オッドアイを持つ子もいる?

少しつり上がったアーモンド形の大きな目をしており、とても愛らしい顔立ちをしています。

目の色はアンバー、グリーン、グリーンゴールド、ブルーがありますが、なかには左右の虹彩色が異なる❝オッドアイ❞と呼ばれる目の色をしたターキッシュアンゴラも存在します。

ちなみにホワイトのターキッシュアンゴラは、オッドアイや1つの目の中に2つの色が存在する❝ダイクロイックアイ❞が多いといわれています。

ターキッシュアンゴラの歴史

日本では頭数が少なく、あまり見かけることがない猫種ではありますが、どんな歴史を持っているのでしょうか。

ターキッシュアンゴラは、最も古い猫種とされるペルシャ猫よりもさらに古く、ペルシャ猫の祖先であったという説があります。

また、中央アジアの山地に生息する野生種「マヌルネコ」を基礎とし、自然繁殖した猫種がターキッシュアンゴラの祖先と考えられています。

最も古い記録としては、1600年代に現在のトルコのアンカラ地方に生息していた正式な記録が残されていますが、実際は1400年代くらいから既に存在していたのではないかといわれています。

この時期にはすでに、現在の白くて美しいゴージャスな姿であったとされており、ヨーロッパを始め世界中の王族や貴族たちから人気を博していました。特に中世フランスでは、ルイ15世やルイ16世を始め、王妃マリーアントワネットにとても愛されていた猫だと知られています。

1954年にはアメリカでも人気が高まり、多くのブリーダー達が繁殖に力を入れていましたが、1960年に入ると人気はペルシャ猫に代わり、ターキッシュアンゴラはヨーロッパやアメリカで絶滅の危機にさらされます。

さらに、ペルシャ猫を改良するためにターキッシュアンゴラを交配させることが多くなり、ずんぐりむっくりとした体型の子が増え、純粋な血統が途絶えてしまいそうになったのです。

一方、原産国であるトルコでは純血のターキッシュアンゴラを残すために保護計画を開始。ホワイト単色の被毛と、左右の目の色が異なるオッドアイのみを純血種と認め、繁殖や譲渡などが慎重に行われるようになりました。

その影響もあってか、アメリカやヨーロッパでもターキッシュアンゴラを慎重に扱うようになり、ずんぐりむっくりとした体型をオリジナルのターキッシュアンゴラのようなスタイリッシュな体型に戻そうと、シャム猫と交配をさせる活動も始まりました。

こうした経緯もあり、今ではトルコで保護されている純粋なターキッシュアンゴラと、トルコ国外で繁殖されたシャム猫とペルシャ猫の血が混じったターキッシュアンゴラの2種類が存在しているのです。

少し複雑なルーツを持つターキッシュアンゴラですが、血統の登録は団体によって認められている種類が違います。

例えば、アメリカに本部をおく世界最大の血統猫登録団体CFAでは、自然繁殖したトルコの猫を尊重しているため、純粋なターキッシュアンゴラ以外は認めておりません。つまり、ホワイト以外の毛色やポインテッド柄は承認されないのです。

また欧州最大の猫血統登録団体FIFeや、世界猫連盟であるWCFでは、ポインテッド柄を始め、シナモン、チョコレート、フォーン、ライラック色の被毛をしたものは登録できません。

ただし、アメリカ・テキサス州に本部をおく世界最大の血統登録機関TICAでは、全ての毛色とパターンが承認されています。

ターキッシュアンゴラの毛色や模様の種類は?

感触がとても柔らかく、いつまでも撫でていたくなる毛質をしているターキッシュアンゴラ。ただ、長毛種の割には毛量が少ないため、寒さに非常に弱い猫種といえます。

そのため冬の室温は、約20~25℃前後、湿度は40~60%に保つように心掛け、快適な温度環境を保つようにしてあげましょう。

被毛の特徴は?抜け毛は多い?

ふわふわの被毛が特徴的なターキッシュアンゴラは、シルクのように繊細で光沢のある毛質が特徴的です。

長毛種に分類されますが、ほとんどの被毛がオーバーコート(上毛)であり、アンダーコート(下毛)が少ないシングルコートのため、毛が絡みにくく毛玉もできにくい毛質をしています。

そのため、比較的抜け毛も少ないのでお手入れも楽といえるでしょう。

ホワイト(白)以外にもブラック(黒)やブルーなど様々な毛色がある!

ターキッシュアンゴラの毛色はホワイト(白色)が有名ですが、それ以外にもクリーム、キャリコ(三毛猫)、シルバー、タビー(トラのようなしま模様)、ブラック(黒色)、ブルー、レッド、さび猫(べっ甲)など、さまざまな色とパターンが存在し、一部の血統登録は団体で公認されています。

ただし、世界最大の血統猫登録団体CFAでは、自然繁殖したホワイト色(白色)のターキッシュアンゴラ以外は認めていません。

ターキッシュアンゴラの体重や大きさ(体高)は?

やや細身で引き締まった筋肉美を持つターキッシュアンゴラは、四肢は細くスラっとしていて、骨格や胴は細長い体型をしています。またしっぽも細くて長く、体長や体格と釣りあう長さをしています。

この体型は「バレリーナ体型」として例えられ、そのエレガントで筋肉質な体型はフォーリンタイプに分類されます。

また成猫になると、平均体重はオスで約3~5kg、メスで約2.5~4kg、体高は約25~40cmに成長します。

ターキッシュアンゴラの飼い方について注意したいこと

自由奔放で気まぐれなツンデレ猫「ターキッシュアンゴラ」。まさに❝THE 猫❞と呼んで相応しい猫種ではありますが、実際お迎えする場合どのような点に気を付けて飼うべきなのでしょうか。

ここでは、ターキッシュアンゴラを飼う上で気を付けるべき注意点をまとめてみました。

できるだけこまめにブラッシングを

ターキッシュアンゴラは、他の長毛種の猫と比べ毛が絡みにくく、毛玉もできにくい毛質をしていますが、定期的なブラッシングは欠かせません。

その理由は、毛量が多く伸びる速度も早いからです。毎日最低1回以上はブラッシングをし、美しい毛質を保ってあげるようにしましょう。ただし、毛を逆立ててブラッシングをしないように注意してください。

また、月に1回はシャンプーをしてあげると汚れも綺麗に落としてあげることができるので、おすすめです。ただし水が嫌いな子もいますので、無理矢理シャンプーをしないように配慮してあげてくださいね。

肥満には注意

食べることが大好きなターキッシュアンゴラは、肥満になりやすい傾向にあります。

肥満になると、関節や筋肉などに負担がかかりケガや病気などに繋がりますので、日々の食事管理はもちろんのこと、定期的な運動も心掛けるようにしてください。

また主食にはキャットフードとお水のみで栄養バランスが摂れる『総合栄養食』がおすすめです。パッケージの裏などに総合栄養食と記載されていますので、チェックしてみてくださいね。

運動能力が高いので生活環境を整える

高い所にジャンプしたり、おもちゃなどを使って遊んだりすることが大好きなターキッシュアンゴラ。かなり活発な猫種なので、1日最低でも5~10分以上は一緒に遊んであげてください。

また猫は高い所に登る習性があるので、完全室内で飼われている場合は上下運動ができるようにキャットタワーを置いたり、タンスや棚をうまく配置したりして自由に活動できるようにしてあげてくださいね。

ただし猫の安全と健康のためにも、窓や玄関などから脱走させないように気を付けましょう。特にターキッシュアンゴラは希少な猫種のため盗難のリスクもあります。悲しい思いをお互いしないためにも対策をしっかり立てるようにしてください。

まとめ

優美な容姿に知的で順応性の高いターキッシュアンゴラ。

自分を1番可愛がってもらいたい性格なため、多頭飼いはあまり向いていませんが、一緒に過ごすうちにターキッシュアンゴラの虜になってしまうほど魅力的な猫種であります。

見た目は華奢に見えますが、機敏で活発なので思わぬ事故や脱走などに注意して、楽しく過ごしてくださいね。

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