「おしり周りのニオイが気になる」「フケが目立つ」ということから、「そろそろシャンプーをした方がいいのかな?」と思っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ここでは猫のシャンプー方法を始め、シャンプーをする頻度や暴れる猫に対する対策までをご紹介します。
シャンプーのやり方は?
初めて愛猫にシャンプーをする際、なにを準備し、どのように洗えばよいのか分からないですよね。
ここでは、必要なグッズから洗い方まで詳しく解説していきます。上手にシャンプーができるよう、事前に確認していきましょう。
シャンプーに必要なグッズ
愛猫のシャンプーをスムーズに始めるためにも、あらかじめ必要なグッズを用意しておきましょう。
- 猫用のシャンプー、リンス
- 大きめのたらい(洗面器)や桶、もしくはペット用のバスタブ
- タオル2~3枚(吸水タオルがおすすめです)
- スポンジ
- ドライヤー
シャンプーの準備
シャンプーは水を加えて泡立てた状態が、ちょうど良い洗浄力になるよう作られています。そのため、濃度の濃い原液を直接猫の体に付けてしまうと、皮膚や被毛を傷付けてしまう恐れがあります。
愛猫の体を傷付けないためにも、液体シャンプーの場合は泡立ててから使うのがおすすめです。
表示に従い適量のシャンプーを洗面器に入れてシャワーを強く注げば、きめ細かい泡ができます。その泡をスポンジでさらに泡立てておきましょう。
シャンプーの手順①:洗い方
また事前にブラッシングをすることで、ある程度のほこりや汚れ、抜け毛がとれますよ。
まずは猫の体を片手で押さえ、背中から徐々に濡らしていきながら、最後にお腹を濡らしていきます。この時、猫の体を壁や浴槽に寄せると動きを制止しやすくなるのでおすすめです。
また、シャワーヘッドから直接お湯をかけてしまうと驚いてしまうので、シャワーヘッドに自分の手を当てながらかけていきましょう。
足先や指の付け根、しっぽや肛門周辺は汚れが溜まりやすい箇所ですので、念入りに洗っていきましょう。
毛がもつれやすい長毛種は、毛並みに沿って洗っていくのがポイントです。
最後に頭や顔まわりを洗っていきますが、嫌がる場合は無理をせずにできるところだけ洗いましょう。その時、目や鼻の中にシャンプーが入らないように気を付けてくださいね。
シャンプーの手順②:流し方
全身を洗ったら、シャンプー剤をしっかり流していきましょう。まずは顔まわりからお尻に向かってシャワーをかけていきます。
シャンプー剤が毛に残ってしまうと、皮膚トラブルの原因になったり、猫がグルーミングする時に口に入ったりしてしまいます。そのため、地肌までしっかり洗い流してあげてください。
また顔にシャワーがかかるのを嫌がる猫もいます。顔まわりなどは、お湯を含ませたスポンジやハンドタオルを使って丁寧に洗い流してください。特に毛の根元は泡が残りやすいので、しっかりすすいであげてくださいね。
シャンプーの注意点
猫に長時間のシャンプーは大変難しいため、無理せず行いましょう。全身を洗うのが苦手であれば、おしり周りと足先だけで構いません。
また猫をシャンプーする際は、必ず猫用のシャンプーを使用するようにしてください。そもそも猫と人では皮膚の構造が異なりますし、猫の表皮は人間の赤ちゃんよりも薄く、約0.1mm以下しかありません。
そのため、人用のシャンプーで猫を洗うと皮膚が荒れてしまうので、必ず猫を洗う時は猫用のシャンプーを使用するようにしましょう。
シャンプーの種類
猫の皮膚はとても繊細です。刺激が強いシャンプーを使用すると、皮膚に炎症を引き起こす恐れがあります。
猫の皮膚を守るためにも、アミノ酸系・植物由来成分、合成界面活性剤不使用を基本とした低刺激性のシャンプーを選んであげてください。
また、人間にとっていい匂いであっても猫にとってストレスになる場合があります。「無香料タイプ」または「微香性シャンプー」を使うようにしましょう。
シャンプーで暴れる場合は?そもそも必要なの?
本能的に猫は水に濡れることを嫌います。少し水をかけただけで「フーッ!」と威嚇して暴れてしまう猫も多くいることでしょう。
そんな猫にシャンプーをしてあげたい場合はどうすればよいのでしょうか。
シャンプーを嫌がる、暴れる場合
シャンプーが苦手な猫の場合は無理に行わず、すすぎ不要のドライシャンプーやシートタイプで拭いてあげましょう。
合間にごほうびとしてオヤツをあげながら、シャンプーをするといいことがあると思わせる方法もあります。
猫にシャンプーは必要なの?
「猫は自分の体を舐めてきれいにするし、シャンプーをしなくてよいのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。
猫は自らグルーミングをするので体の表面はきれいですが、舌が届かない場所は皮脂や排泄物が溜まりやすいです。それが原因でニオイの元になってしまい、飼い主さんの不調を招く恐れもあります。
お互いが快適に暮らすためにも、シャンプーはぜひ行っていただきたいケアの1つといえるでしょう。
シャンプーの頻度はどれくらい?
頻繁なシャンプーは肌に備わっているバリア機能が低下するなどして、皮膚トラブルの原因に繋がります。
短毛種はどうしても汚れやニオイが気になる場合に限定し、年1~2回ほどにしておきましょう。長毛種に関しては、月1回くらいが目安です。
ドライヤーのやり方は?
猫の被毛は柔らかい毛が密集しているため、濡れると乾きにくいのが特徴です。
また体が濡れてしまうと急激に冷えてしまい、体力低下を招く恐れがあるため、なるべく短時間で素早く乾かす必要があります。
ここでは、濡れた猫の被毛を乾かす方法について見ていきましょう。
ドライヤーの準備
猫の被毛を乾かすのに必要ものは以下の通りです。
- 吸水タオル
- キッチンペーパー
- ドライヤー
- コーム
ドライヤーの手順①:タオルドライ
できる限り短時間で乾かすためにも、洗い終わったら全身をタオルで包み、上から抑えるように水分を吸い取ります。この時、ごしごし擦らないように気を付けましょう。
またドライヤーが苦手な猫のためにも、タオルドライだけで十分なぐらいしっかり拭きとることが大切です。
タオルドライで拭きとれなかった水分は、キッチンペーパーを活用すると短時間で乾かすことができるのでおすすめです。
ドライヤーの手順②:ドライヤーのかけ方
ドライヤーの風は低温にし、自分の手に当てても熱くない距離(約20cm以上)で後ろから被毛をかき分けながら根元に風をあてていき、コームで毛をとかしながら乾かしていきます。
この時ドライヤーのかける順番としては、背中の高い位置(首や肩甲骨)から乾かしていくとよいでしょう。ただし、猫によって嫌がる場所が違いますので、それぞれの猫に合わせながら乾かす順番を変えていってください。
乾かした後は、ソフトタイプのスリッカーブラシで整えてあげると、毛玉やもつれ毛がほぐれやすいですよ。
最近では音が小さいペット用のドライヤーが販売されています。人間用のドライヤーの音が苦手な猫には、ペット用のドライヤーを試すのも1つの手といえるでしょう。なかには、置き型で両手が使えるものもありますよ。
サロンでシャンプーしてもらう場合の値段は?
「愛猫が暴れて難しい…」「自分ではできない!」という場合は、プロの手に任せてみてはいかがでしょうか。
猫は毛の長さによって料金が変わりますが、短毛種は約4,000~6,000円、長毛種は約5,000~10,000円が相場になっています。嫌がる猫を無理に連れていく必要はありませんが、毛玉ができていたり、もつれが気になったりした場合は、動物病院やトリミングサロン、ペットショップなどにお願いしてみるとよいでしょう。
また内容は店舗によって違いはありますが、猫のトリミングはシャンプーの他に爪切り、耳掃除、足裏カット、ブラッシングなどがセットになっていることがあります。
ただし、お店によっては猫のトリミングをしていない場合がありますので、一度問い合わせてみてくださいね
まとめ
猫のシャンプーは絶対にするべき!というわけではありません。
しかし、グルーミングやブラッシングだけでは取り切れない汚れがありますので、猫への負担を考慮しながら状況に合わせてシャンプーをしてあげましょう。