猫がすりすりする意味は?される人、されない人の違いも

普段はドライな猫が、甘えたようにすりすりしてくると、思わず抱きしめたくなるほど愛おしく感じてしまいますよね。

猫好きが『すりすり』と呼ぶこの行動は気まぐれで甘えているように思えますが、猫からすれば明確な意味があるのです。

では、猫のすりすりには、どのような理由があるのでしょうか。
本記事では、猫がすりすりする意味のほか、すりすりされる人とされない人の違いを紹介します。

猫がすりすりする意味って?

猫がすりすりする意味

猫がすりすりしてくれると、ただ甘えていると思ってはいないでしょうか。実は、このすりすりにはいくつかの意味があり、猫は理由があってすりすりしているのです。

では、猫のすりすりにはどんな意味があるのでしょうか。

①マーキング

猫がすりすりする一番の目的は、縄張りのマーキングです。

猫には臭腺というにおいを出す器官があり、そこを対象にこすりつけることで自分のニオイをつけて縄張りを主張します。

マーキングというと物にニオイをつけることと考えている方も多いと思いますが、飼い主にすりすりしてくるのもマーキングの一種です。

つまり、マーキングとは「自分のもの」という主張のための行動といえます。

②おねだり

猫は大好きな飼い主さんにすりすりすることで、「構って」「ごはん」「遊んで」など、何かしらの『おねだり』をします。

猫は飼い主にすりすりすれば「言うことを聞いてくれる」と経験から理解していくので、効果的に要求を通すためにすりすりしてくるのです。

③ニオイの上書き

帰宅すると、愛猫がすりすりしてくれることがあるでしょう。飼い主とすれば帰宅を喜んで歓迎してくれたと思いがちですが、これはマーキングのように自分のニオイをつけているのかもしれません。

外出すると外のニオイを持ち帰ることになるので、飼い主に自分のニオイを上書きするためにすりすりしているのです。

同様にお風呂上がりにすりすりしてくるのも、入浴で流された自分のニオイをもう一度飼い主に付け直しているのでしょう。

④仲間意識

猫は飼い主だけでなく、親しい仲間に対してもすりすりすることがあります。これは人間でいうところの挨拶にあたる行為で、相手のニオイを確認しつつ自分のニオイをつけているのです。

これは猫同士だけでなく、犬などほかの動物に対して行う場合もあります。
ちなみに、すりすりしている時間が長ければ、それだけ友好度が高い関係性のようです。

⑤甘えてる

猫がすりすりしてくる理由として、シンプルに甘えている場合も多いです。

これは、すりすりすることで撫でたり構ってもらえた経験があることで、「すりすりすればかわいがってもらえる」と学習したことによる行動と思われます。

そのほか、飼い主の目の前でごろんと寝転がるなど、甘え方もさまざまです。

顔をすりすりしてくるときは?

猫が甘えたように顔をすりすりしてくる場合、猫は自分のニオイをこすりつけているのです。

猫の顔には、ウィスカーパッドという髭が生えたぷっくりとした部分があります。
ウィスカーパッドからはフェイシャルフェロモンが分泌されており、すりつけることで自分のニオイをつけ、安心しているのです。

物にすりすりしてくるときは?

猫が物に対してすりすりするのは、マーキングすることで「自分の物」と主張していると考えられます。

猫は自分のニオイがする物のそばにいると安心するので、お気に入りのおもちゃやお気に入りの場所に良くすりすりします。

気持ちいい部分をすりすりしてくる

猫はフェロモンが分泌している部分をすりすりすることでニオイをつけますが、これは、単純に気持ちが良いからしているという側面もあります。

つまり、猫にとってすりつけると気持ちが良い部分は、フェロモンを分泌している部分なので、「ニオイをつける=気持ちいい」ということになるのです。

猫にすりすりされる人、されない人の違い

飼い主からすれば、猫がすりすりしてくれるのは、甘えられているようで嬉しいものです。

しかし、猫にすりすりされやすい人もいれば、逆にすりすりされにくい人がいるのも事実。
では、この差はどのような理由があるのでしょうか。

猫がすりすりしたがる人

猫がすりすりされるようなら、その人は猫に好かれていると考えて良いでしょう。

上述したように、猫はおねだりしたり甘えたり、ニオイをつけるといった理由ですりすりします。

こうした理由は、そもそも対象の人を好きだからなので、猫にすりすりされたら、「自分は猫に好かれている」と自信を持って良いでしょう。

猫がすりすりしたがらない人

猫がすりすりしたがらない人というのは、猫がすりすりしたがる人の逆。単純に好かれていないのでしょう。では、どんな人が猫に好かれないのでしょうか。

猫が苦手とするタイプは、「しつこい」「うるさい」「見すぎる」人で、こうした特徴に当てはまる方は猫が自然と離れていきます。「愛猫がなかなかすりすりしてくれない」とお悩みの飼い主さんは、自分がこうした特徴に当てはまらないか一度自分の行動を見直してみてはいかがでしょうか。

猫にすりすりしてもらうには

猫にすりすりしてもらうために、まずは近付いても不快にならない存在になりましょう。
具体的には、以下の行動を心掛けてください。

構いすぎない
猫は気まぐれなので、基本的に猫の方から近付いてくるまで放っておきましょう。ただし、猫が鳴いていたり構ってほしそうにしていたら、積極的に相手をしてあげてください。
うるさくしない
大きな音させると、猫は驚いて逃げて行ってしまいます。そのため、ドアの開け閉めから足音まで、日常的にできるだけ音をさせないようにすると良いでしょう。
見すぎない
猫は食事中や排泄中に見られることを嫌がるため、心配であってもなるべく凝視しないように注意しましょう。

構いすぎるのと同様、見すぎるのも猫に避けられる要因になります。

まとめ

普段素っ気ない猫がたまに近寄ってすりすりしてくれるのは、とても嬉しいですよね。
このすりすりは、ただの猫の気まぐれではなくそれなりの理由があっての行動です。

中には、「愛猫がすりすりしてくれない」と悩んでいる飼い主さんもいらっしゃると思いまうすが、今回の内容を参考にすれば愛猫がすりすりしてくれるようになると思います。

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