ふわふわでゴージャスな被毛を持つ、ペルシャ猫とチンチラペルシャ。
なんとなく同じ部類はないかと推測はできますが、何か違いはあるのでしょうか。
今回は、そんなペルシャ猫とチンチラペルシャに関する疑問について解説していきます。
チンチラはペルシャ猫の一種？
チンチラと聞くと、見た目や雰囲気が似ていることから「ペルシャと似ている猫」と思われる方も多いかと思います。
それもそのはず。チンチラは、ペルシャのカラーバリエーションの一種なのです。独立した品種として認めている血統登録団体はごくわずかであり、海外では「チンチラ」「チンチラ・キャット」と呼ばれています。
カラーバリエーションの1つに留まらず、まるで1品種のように扱われている理由は、特別な思いを抱くチンチラの愛好家たちの手によるものだったといわれています。
チンチラペルシャは品種として登録されていない？
チンチラは「品種」ではなく、ペルシャ猫におけるカテゴリーの1つです。
過去に熱心な愛好家たちがチンチラをペルシャ猫から独立させようと、アメリカに本部を置く世界最大の血統猫登録団体「CFA（The Cat Fanciers’ Association）」に品種登録を申請したことがありました。
ただ残念なことに、ペルシャ猫との違いが毛色以外に認められず見送られることになりましたが、キャットショーでは「ペルシャ猫・チンチラ部門」が新設されるなど、今でも愛好家たちに愛されているそうです。
チンチラペルシャの歴史
西暦1500年より前に存在していたペルシャは「世界最古の猫種」といわれ、古くから存在していた猫種です。
起源は諸説ありますが、イギリスで繁殖され、1871年にロンドンで開催されたキャットショーで登場したといわれています。
そして、さまざまな毛色のペルシャが作出されていくなか、1882年にチンチラがイギリスで誕生しました。
名前は「チニー」と名付けられ、ブルーのペルシャと迷い猫の間に生まれたシルバーの猫で、その孫に当たる「シルバーラムキン」と名付けられた猫が最初のオス猫となったそうです。
1900年代初頭には、現在と同じような色合いなり、1920年代にはチンチラの基準が確率されたのです。
「チンチラ」という名は、げっ歯類のチンチラと毛色が似ていることから、チンチラペルシャと名付けられたそうですよ。
ペルシャ猫（チンチラ）はどんな猫？
猫の王様と呼ばれるほど、ゴージャスで美しい被毛を持つペルシャ猫は、愛嬌たっぷりのお顔に、ずんぐりむっくりとした体型が特徴的です。
猫の中では中型～大型に分類され、性格はおとなしく、マイペースな一面を覗かせます。
ベタベタと過剰に触られるのを嫌いますが、家族に対しては愛情深い猫でもあります。
ペルシャ猫についてもっと詳しく知りたい方は、下記のリンク先も参考になさってくださいね。
ペルシャ猫（チンチラ）の性格や特徴って？色や体重、飼い方まとめ
ペルシャ猫とチンチラの見分け方は？
チンチラは、ペルシャ猫のカテゴリーの1つといわれていますが、違いはあるのでしょうか。
ここでは、チンチラとペルシャ猫の3つの違いについて見ていきましょう。
毛色の違い
ペルシャ猫には30種類以上の毛色や模様がありますが、その中で毛先の5分の1以下にブラックやブルーの色合いをしている猫のことを「チンチラ」と呼びます。
チンチラ全体の毛色は、通常ゴールドやシルバーなどが挙げられますが、ペルシャ猫の毛色の中でも明るいアンダーコートを持ち合わせています。
そのため、違いとしては1本の毛のグラデーションの比率やアンダーコートの明るさになります。
顔の違い
ペルシャ猫とチンチラは顔立ちが全く異なります。
ペルシャ猫はつぶれた鼻が特徴的で「ピークフェイス（ペキ・フェイス）」と呼ばれています。これは同じ鼻ぺちゃで有名な犬種「ペキニーズ」から名付けられたといわれています。
一方チンチラは、ペルシャ猫よりも顔が少し整っており「ドールフェイス」と呼ばれています。鼻は低めではありますが、ペルシャ猫とは違い鼻筋が通り、目の周りはアイラインを引いたような縁取りがあるのが特徴的です。
またペルシャ猫に比べ、チンチラは目の色がグリーンまたはブルーという違いもあります。
体つきの違い
ペルシャ猫とチンチラは、どちらもふわふわで長い被毛を持っているため、見た目からの判断はしづらいですが、体つきに若干違いが見られます。
ペルシャ猫は丸みを帯びた体型をしていますが、チンチラはやや筋肉質な体型をしています。
どちらも豪華な被毛で体型が分かりづらいですが、実際触ってみるとその違いが分かるかと思います。もし両方の猫に触れる機会があれば、ぜひ触って違いを体験してみてくださいね。
まとめ
今回はペルシャ猫とチンチラの違いについてご紹介しました。
同じペルシャといっても、顔つきや体型に違いがあるのはとても面白いですね。
またどちらも性格は温厚で優しいといわれていますので、比較的飼いやすい猫といえそうです。ただし、しつこくすると嫌がられてしまいますので、それだけは気を付けてくださいね。
