【ターキッシュバン】はどんな猫?性格や特徴をご紹介

ターキッシュバンという猫種をご存じでしょうか。
日本ではまだそれほど知られていませんが、トルコ原産の他にはない特徴を持った魅力的な猫種です。

今回は、そんな唯一無二といえる魅力を持ったターキッシュバンについて解説します。

ターキッシュバンってどんな猫種?

【ターキッシュバン】はどんな猫?性格や特徴をご紹介

ターキッシュバンは、トルコ東部のバンという湖の周辺が原産の、【バンパターン】と呼ばれる特徴的な被毛柄と大きな丸い瞳が愛らしく特徴的な猫種です。
『泳ぐ猫』として知られていますが中には泳げない個体もいるので、無理に泳がせるような真似は絶対にしないでください。
胴体は長く、ふさふさとしたしっぽとアーモンド形の大きな目を持ち、耳の間隔は少し狭くなっています。
目の色は琥珀色か青色で、左右で瞳の色が違うオッドアイの個体が生まれることもあります。

ターキッシュバンの被毛の特徴

ターキッシュバンの被毛はセミロングで、『バンパターン』と呼ばれる模様があります。
バンパターンとは、白をベースに耳の周辺と尻尾にだけ色がついている柄で、ターキッシュバンに限らず地中海地方原産の猫にはよく見られます。
バンパターンの色として表れる毛色は、ブラック、ブラウン、クリーム、トーティシェル、トーティ、ブルー、レッドと、そのタビーです。

さらに、ターキッシュバンの被毛には、見た目だけでなく機能にも複数の特徴があります。
ビロードのように滑らかで柔らかい触り心地の良い被毛は基本セミロングですが、冬期には長く密集し夏期には尻尾を除いて短く、季節によって長さが変化するのです。
また、『泳ぐ猫』として知られるターキッシュバンですが、その秘密は水を弾く性質がある被毛にあります。ターキッシュバンの被毛は他の猫と比べて油分が多く防水性が高いため、皮膚が直接水に触れるのを防いでくれるのです。

ターキッシュバンはどんな性格?

ターキッシュバンは活発で遊び好き、家族への愛情が強く社交的な性格の猫種です。
非常に賢く飼い主に従順なので他の猫種と比べてしつけやすいものの、自由奔放なところがあるので、必要以上に構い過ぎるのは控えてください。
また、野生の感覚が強く残っているせいか、長い時間動けないとストレスを感じることがあるので、長時間抱っこするのは良くありません。ボールや猫じゃらしなど、一緒に遊べるおもちゃを使ってのコミュニケーションがおすすめです。

ターキッシュバンのこれまでの歴史

ターキッシュバンの歴史は古く、紀元前1200年頃の貴金属にターキッシュバンに似た猫の絵が確認でき、西暦75年頃のローマ帝国侵攻の記録にも、頭部としっぽに柄のある猫の絵が描かれています。
ロシアに接する中東地域にある、トルコ東部のバン湖周辺に古くから生息する猫種で、イギリス人ジャーナリストとカメラマンが、その湖で泳いでいる猫を持ち帰り繁殖させました。
1969年には、イギリスのGCCF(猫血統登録団体)で品種認定のための予備登録が行われ、1982年にはアメリカに渡りCFAとTICAという大きな団体で公認されました

ターキッシュバンとターキッシュアンゴラの関係

ターキッシュバンとターキッシュアンゴラは名前が似ており比較されることがありますが、どちらもトルコ原産ではあるものの、見た目や特性は明確に異なります。
シングルコートの被毛やオッドアイが表れる点など、共通する特徴もいくつか見られますが、外見的な一番の違いは体のサイズ。ターキッシュバンはターキッシュアンゴラに比べて骨太で体のサイズが大きいので、並べて見比べてみれば簡単に見分けることができるでしょう。

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ターキッシュバンを飼ううえで気を付けるポイント

生活環境

猫の狭いところ好きは有名ですが、ターキッシュバンはその逆で狭い場所が苦手な傾向があります。そのため、ケージのような狭い場所に長時間閉じ込めたりするのは極力避けて、室内で自由に過ごさせるようにしてあげましょう。
また、狭い場所が苦手なため車に酔いやすいのか、車内で嘔吐や排泄をしてしまうことがあるので、車での移動は必要最低限にしてください。

遊び

ターキッシュバンは活発で遊び好き、運動能力も高いので、室内でも運動できるようにキャットタワーやキャットウォークなどを用意してあげると良いでしょう。また、飼い主と一緒に遊ぶことも好むので、猫じゃらしのような物を使って遊んであげるのもおすすめです。
ただし、物を落として遊ぶこともあるので、壊されると困るものはターキッシュバンが触れられる場所には置かないようにしましょう。

水に気を付ける

体が水で濡れることを嫌う猫は多いですが、ターキッシュバンは被毛の特性もあって水を嫌がりません。そのため、お風呂や洗濯機などに飛び込んでしまい場合によって水の事故に繋がる恐れがあるので、その点には注意しましょう。

ブラッシングなどのお手入れ

ターキッシュバンの長い被毛を美しく保つためにも、ブラッシングは欠かせません。幸い、被毛はシングルコートなのであまり手間はかからないでしょう。
ただし、水に強い理由である防水性の高い被毛は、皮脂が被毛を包んでいるためなので、定期的にシャンプーをしてあげて過剰な皮脂を取り除いてあげてください。
ターキッシュバンのお手入れとして、1日1回のブラッシングと月1回程度のシャンプーが必要です。

ターキッシュバンをお迎えする方法

原産国であるトルコでは古くから親しまれてきた長い歴史を持つ猫ですが、日本ではまだまだ知名度が低く、滅多に見かけることがないとても希少性の高い猫種です。そのためペットショップで出会える確率はとても低いでしょう。
日本国内でターキッシュバンを迎えたいのなら、専門のブリーダーさんに当たるのが確実です。ただし、人気のブリーダーともなると予約の都合で1年以上待たなければならないかもしれないので、「今すぐ」というのは難しいかもしれません。

まとめ

ターキッシュバンは、バンパターンという独特な被毛のパターンを持つ世にも珍しい泳ぐ猫です。
この特性もそうですが、日本では滅多にお目にかかることができない、とても希少価値が高い猫種ですが、その歴史は古く原産国トルコでは紀元前に記録が残るほど。
現実問題、日本でお迎えするのは難しい猫種ですが、どうしても一緒にくらしたいと思った人は、一度専門に繁殖しているブリーダーからお話を聞いてみてはいかがでしょうか。

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