日本ではマンチカールと呼ばれている「キンカロー」。
まだまだ聞きなれない猫種かと思いますが、とっても愛嬌がありかわいらしい猫種です。
本記事ではキンカローの性格や特徴を始め、色や体重、飼い方について詳しく解説します。
キンカローの性格や特徴について
カールしたかわいらしい耳に、短足でがっちり体型の「キンカロー」。
しっぽが長い個体が多く、なかには体長よりも長いしっぽを持つものもいます。
誕生からまだまだ歴史が浅い猫種ではありますが、一体どのような性格の持ち主なのでしょうか。また、どのようにしてキンカローは誕生したのでしょうか。
キンカローは犬のような性格
キンカローの性格を一言で表すと「犬のような性格」といわれています。
理由としては、飼い主とのスキンシップが好きなのはもちろんのこと、社交性が高いので他の動物や小さな子どもに対しても仲良く接することができるからです。
また大変賢い猫でもあるため、ボールやおもちゃなどを投げると、飼い主のところに持っていくといった芸まで覚える子もいるようです。
遊ぶことが大好きな猫ですので、スキンシップをたくさん取ってあげてくださいね。
キンカローって実はマンチカンの仲間
キンカローはマンチカンとアメリカンカールを掛け合わせたミックスです。そのためキンカローはマンチカン特有の「短い足」を受け継いでおり、日本では別名「マンチカール」と呼ばれています。
その他にもマンチカンと他の猫種との交配によって生まれた猫は「ミヌエット」「バンビーノ」「ラムキン」といった猫種が存在します。
どの猫種もマンチカンの短い足を受け継いでいますが、それぞれ性格や特徴は異なります。

キンカローの歴史とルーツ
キンカローは1990年代中頃、アメリカ人の「テリーハリス」氏によって作出された猫種といわれています。
ハリス氏が本格的にキンカローを手掛けたのは1994年頃。マンチカンとアメリカンカールを交配して誕生したのが後の「キンカロー」なのです。
名前の由来は、縮れた意味を持つ「kinky」と短い足す「low legs」の2文字を合わせて名付けられたそうです。
ただまだまだ品種として歴史が浅く、さまざまな品種の特徴などの統計が取られている最中とのことで、アメリカの猫の登録団体であるTICAでは1997年にキンカローを「研究・実験的な猫種」として登録。
現在もTICAや他の猫登録団体を始め、多くの研究者や動物福祉団体などによって観察と検討が進められている最中とのことです。
キンカローの毛色や模様の種類は?
キンカローの被毛はシルキーで柔らかく、短毛・長毛も存在します。
毛色に関してはオレンジ、クリーム、グレー、ブラウン、ブラック、ホワイトなどのさまざまな毛色が認められています。
また目の色も種類が豊富で、基本的に全ての色が認められています。
キンカローの体重や大きさ(体高)
キンカローは短足で手足が短く、がっしりとした短めの胴体にカールした耳が特徴の猫です。
成猫になると体重は約3~6kg、体高は約17.5~20kgのセミコビータイプに成長します。
特徴のカールした耳は出生直後にはわかりませんが、生後2週間を経過すると徐々に丸まってくることが多いといわれています。
また耳のカールには個体差があるとされ、全体的にクルっと丸まっている子もいれば、全くカールのない立ち耳の子までさまざまです。
ちなみにキンカローの平均寿命は10~13年といわれています。しかしながら、まだまだ歴史の浅い猫種ですので寿命には個体差があります。
キンカローは飼いやすい?飼い方のコツ
キンカローはとても賢く、しつけがしやすい猫種です。
小さい頃から忍耐強くしつけを行えば、生活する上で困ることはないため、初めて猫を飼う人や、久しぶりに猫を迎える人にも比較的飼いやすい猫種といえます。
ただ飼う上で気を付けるポイントは少なからずあるようです。
ここでは飼う上で抑えておきたいことをまとめました。
運動できる場所を確保すること
小柄で短足な猫種ですが、実は活発で運動能力に優れているといわれています。
特に若猫の頃(生後6カ月齢~1歳まで)はとにかくよく動き回りますので、上下運動ができるキャットタワーや、ハンギング型のキャットツリーを設置してあげるとよいでしょう。
また飼い主と遊ぶのが大好きなので、毎日必ず遊ぶ時間を作ってあげてください。時間としては1回10〜20分、遊びたい盛りの若猫であれば30分程、おもちゃを使って遊んであげると喜びますよ。
肥満になりやすいので食事管理を
がっしりとした体型をしているキンカローですが、実は肥満になりやすい傾向があります。
肥満になってしまうと内臓や関節に負担がかかってしまい、病気やケガといったリスクを抱えてしまう恐れがあります。
肥満予防のためにもおやつやフードのあげすぎは注意し、年齢や状態に合わせて適量を与えるようにしてくださいね。
顔まわりのお手入れは念入りに
キンカローはそこまで抜け毛が多いわけではありませんが、毎日小まめなブラッシングが理想といえます。
もしも毎日ブラッシングが難しいようであれば、短毛の子であれば最低週1回、長毛の子であれば週2~3回を目安にブラッシングしましょう。
またキンカローは皮膚トラブルが多い猫種といわれています。
特に顎まわりは分泌物が溜まりやすく、細菌感染しやすいので、日頃から顔まわりのケアには気を付けてあげましょう。
顎や口などの顔周りが汚れていたら濡れたタオルで丁寧に拭いてあげてくださいね。
キンカローとアメリカンカールの違い
元々キンカローは、マンチカンとアメリカンカールを掛け合わせて作出した猫のため、アメリカンカールに大変よく似ています。
では見分けるにはどうしたらよいのでしょうか。
実はキンカローとアメリカンカールの大きな違いは『体重』と『体高』です。
体高:約17.5~20kg
体高:約40~50cm
キンカローはどんなに大きくなっても体重は3㎏程度にしかならないですが、アメリカンカールは大きいオスでは5.5㎏になる場合もあります。
ちなみにキンカローとマンチカンの違いは「耳のかたち」。
マンチカンは立ち耳や垂れ耳に対し、キンカローはクルっとした巻き耳が特徴です。

まとめ
人懐っこく、人と遊ぶのが大好きなキンカロー。
個体によっては、犬と同じようにボールなどで遊ぶこともあります。
まだまだ歴史が浅い猫種ではありますが、明るくて誰とでも仲良くできる友好的ですので「猫とコミュニケーションをたくさん取りたい!」という人にはピッタリな猫種です。
これから猫をお迎えしたいと思っている人は、キンカローも視野に入れてみてはいかがでしょうか。