【コラット】はどんな猫?性格や特徴、似てる猫種との違いなどについて

コラットという猫をご存じでしょうか。日本ではあまり知られていないものの、長い歴史を持つ猫種です。
ハート形の顔は『愛の表現』銀色の被毛は『硬貨の色』と、原産国であるタイでは『幸運を招く猫』といわれています。
今回は、そんなコラットという猫種について解説していきます。

コラットってどんな猫種?

【コラット】はどんな猫?性格や特徴、似てる猫種との違いなどについて

コラットはタイ原産の猫種で、ハート型の頭の形から「幸福をもたらす猫」といわれる大変縁起の良い猫といわれています。
成長が緩やかで、一般的に猫は1年ほどで成猫になりますが、コラットは5年ほどかけてゆっくりと成猫へと成長します。また、緩やかな成長とともに、瞳の色も変化していくので、他の猫種以上に成長が楽しめるでしょう。

体型は中型のセミコビー。
頭部はほかの猫では例を見ないコラット特有のハート型をしており、筋肉質で引き締まったしなやかな体にやや短めの四肢を持っています。
また、ほかの猫種よりも聴覚、視覚、嗅覚が優れているといわれています。

コラットの被毛の特徴

コラットの毛色は、シルバーティッピングの入ったブルーグレーで、光が当たったような銀灰色の一色のみ。稀にライラックやポイントの入った個体が生まれることもあり、近年それらを独立させようという動きが欧州で見られています。
比較的毛が抜けにくいので、その点は室内での飼育に向いているといえるでしょう。

コラットはどんな性格?

コラットはマイペースで落ち着きがある静かな性格をしており、飼い主にはとても忠実です。家族全員が好きというよりは、『特定の誰か』をお気に入りにしてその人のそばにいることが多くなります。
社交性が高いため、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して飼うことができるでしょう。
比較的よく喋り、大きな声で家族に話しかけるようによく鳴きます。

コラットのこれまでの歴史

コラットのこれまでの歴史

コラットはシャムやバーミーズらと同様タイで自然派生した猫種で、タイのコラット地方で生まれたことでこの名前がつけられました。コラットは古くからタイの人々に愛されており、200年前の文献には『シ・サワット(幸福をもたらす猫)』として記録が残されています。

コラットの姿は、少なくとも今から500年ほど前のアユタヤ王朝時代の書物や絵画に、現在とほぼ変わらぬ姿が確認でき、これが人の手が加わっていない純血種の証拠となっています。
原産国であるタイでは、雨乞いの儀式としてコラットに水を振りかけたり結婚祝いの贈り物として扱われたりと、とても大切にされてきた猫なのです。

1880年代になると、コラットはシャムのカラーバラエティとして、イギリスのキャットショーに出陳。1959年にはアメリカで紹介され、1965年にCFAで猫種として公認、1975年にイギリスGCCFに登録されています。

コラットに似た猫種

シャルトリューとの違い

最も分かりやすい違いは瞳の色。コラットが緑色であるのに対し、シャルトリューの瞳はゴールド。個体によっては赤みが強くオレンジの子も。
また、シャルトリューはとてもどっしりした体つきをしており、コラットの方が小柄です。
被毛はコラットがシングルコートであるのに対し、シャルトリューの被毛はダブルコートでその点はコラットよりもロシアンブルーに似ています。

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ロシアンブルーとの違い

分かりやすい見た目の違いとして、頭部の形状があります。コラットがハート型の形をしているのに対し、ロシアンブルーは一般的な丸型。
コラットは筋肉質ですが、ロシアンブルーはスリムなので、抱っこしてみるとコラットの方が見た目より重く感じるかもしれません。両方ともスリムに見えますが、注意深く観察すれば体型の違いが分かるでしょう。
そのほか、コラットが落ち着いたシルバーブルーのシングルコートであるのに対し、ロシアンブルーは明るいシルバーの分厚いダブルコートの被毛です。

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コラットを飼ううえで気を付けるポイント

ブラッシングなどのお手入れ

コラットの被毛は、短く密に生えたシングルコートなので、お手入れは比較的楽な部類に入ります。獣毛ブラシで、やさしくマッサージをするようにブラッシングしてあげれば、簡単に抜け毛を取り除くことができるでしょう。

生活環境

コラットは聴覚や嗅覚といった感覚が他の猫種よりも鋭敏なので、ちょっとした変化にも敏感に反応してしまいます。
他の猫であれば特別気にしないようなにおいや音も、コラットはひどく嫌がることがあるので、生活スペースはもちろん、他の部屋でも気を配ってあげましょう。

また、活発で遊び好きなコラットを飼ううえで、十分な運動ができるような環境を整えることも重要です。床を歩かせるだけでなく、高い所に上れるようにキャットタワーなどを用意してあげられると良いでしょう。

他の猫種よりも成長が緩やか

コラットは他の猫種よりも心身の発達に時間がかかるタイプで、成長に伴う変化が落ち着くまでに4年程度の歳月がかかります。コラットの毛色や瞳は成長とともに変化していき、成猫になると落ち着くのですが、精神的に落ち着いてくるのも同じ頃です。
それまでは多くの運動と遊びが必要で、食事も十分に与えてあげてください。
一般的な猫種が成猫になり落ち着くのが1年程度なので、コラットの成長期がどれだけ長いのか分かるでしょう。

コラットをお迎えする方法

コラットをお迎えする方法

歴史は長いものの、日本では知名度が低く珍しい猫種なので、ペットショップからお迎えするのは難しいでしょう。
それでも、国内でコラットを扱っているブリーダーがいるので、直接コラットのブリーダーからお迎えする方法が確実と思われます。また、諸々の経費がかさんでしまいますが、海外から輸入するという手段も考えられます。

まとめ

コラットは日本ではあまり馴染みはありませんが、古い歴史を持つタイ原産の猫種で、シャルトリューやロシアンブルーに似た特徴を持つ魅力があります。
歴史の長さとは裏腹に日本ではあまり見かける機会はありませんが、日本でもこの猫種を扱うブリーダーはいるので、この猫を迎えたいと思ったら、ブリーダーから直接迎えることをおすすめします。

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