【トイボブ】はどんな猫?性格や特徴、飼育方法などについて

世界最小の猫をご存じでしょうか?
現在世界最小の猫種といわれているのは、トイボブというとても小柄でしっぽが短い猫種です。
では、この世界最小の猫は一体どのような特徴があるのでしょうか。

トイボブってどんな猫種?

トイボブは正式名称を【スキフトイボブテイル】といい、『小さなボブテイル』という意味の『トイボブ』の略称で親しまれています。
その呼称からも分かるように、あらゆる猫のなかでも最も小さい『世界一小さな猫」といわれるほど小柄な猫種です。

見た目を一言で説明すると、しっぽの短い小さなシャム猫。
小柄ながらがっしりした体格をしており、ボブテイルの名前の通り短いしっぽが特徴です。
三角形の耳にぱっちりとした大きな目、丸みのある頭はまるでぬいぐるみのようで、とても愛らしい見た目をしています。

トイボブの被毛の特徴

トイボブの被毛はシングルコート。やや固めの手触りの中程度の長さの直毛で、『シールポイントカラー』と呼ばれるシャムのような柄をした猫種です。
全体的に白っぽい毛色をしており、ベースとなる淡い色をしていますが顔や耳、四肢やしっぽといった体の末端部分にはこげ茶に近い濃い色がポイントとして入ります。
成長に伴い色が少し濃くなりますが、ポイントカラーと混ざることはなく、ポイントカラーのコントラストはそのまま残ります。

トイボブはどんな性格?

トイボブは猫でありながら「犬のよう」と称される、甘えん坊で人懐っこい性格をしています。
一般的な猫の性格はツンデレでマイペースなイメージですが、トイボブは飼い主にも従順でスキンシップ大好き愛情豊かで飼い主の後をついてくることもあるほど。リードをつけて散歩を楽しむ子もいるそうです。
警戒心がとても薄く知らない人に対しても抵抗なく近づくので、ある意味犬以上の人懐こさがあるといえるかもしれません。

トイボブのこれまでの歴史

トイボブは比較的新しい猫種で、始まりは1988年ロシアの港町でブリーダーに拾われた、つがいのシャム猫から。メスの体は小さくオスのしっぽは短いという特徴があり、この2匹から生まれた子猫にも小柄で短いしっぽという特徴が受け継がれていました。
当初は欠陥がある猫と見なされていたもののFAR(ロシア猫科動物協会)に見せたところ、小さな猫の品種として繁殖計画が進められることに。
キャットショーで評判になったことで有名になり、欧州では『インターナショナル・チャンピオン』の称号を獲得しました。

2011年には世界で最も小さい猫として、WCFに猫種登録され、2017年にはTICA(世界的な猫の血統登録団体)でレジストレーションオンリーの猫種として登録。
日本では現在2桁に届く程度の頭数しか存在しない、とても希少な猫種になります。

トイボブに似た猫種

シャム

ボブテイルは元々シャム猫から作出された猫種なので、似ていることは当然といえます、
元々シャムの突然変異で産まれた個体の特徴を定着させて、1つの猫種として確立したため、言い換えれば「小柄でしっぽが短いシャム」ということになるでしょう。

シャム猫(サイアミーズ) シャム猫(サイアミーズ)の性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

シンガプーラ

トイボブとともに小さな猫として知られるシンガプーラですが、この2種を比較するとトイボブの方がより小柄です。しっぽが短いトイボブに比べると、シンガプーラのしっぽは長めなので、見分けることは難しくないでしょう。
大きさ以外でいえば、シンガプーラはアビシニアンの方がより似ているといえます。

シンガプーラ シンガプーラの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ

トイボブを飼ううえで気を付けるポイント

生活環境

トイボブは猫らしく活発で遊び好きなので、キャットタワーを設置したり一緒に遊んであげられる環境を作ってあげられると良いでしょう。室内で自由に遊ばせてあげるために、日頃から整理整頓しておくとともに行動範囲を決めて安全に配慮してください。
行動範囲に危険なものがないか、常に気を配ることが大切です。
鳴き声は小さく静かなので、集合住宅のような近隣への配慮が必要な環境でも飼いやすいでしょう。

しつけ

トイボブは遊び好きなので自由に遊ばせてあげたいところですが、好きにさせてしまうとケガの原因になってしまいます。
そのため、安全に遊ばせるためにもやはりしつけは欠かせません。
猫をしつける際は、直接叱るのではなく、霧吹きで水をかけたり大きな音を立てたり「特定の行動をとると嫌なことが起こる」と学習させるようにすると良いでしょう。
このやり方のポイントは、「飼い主がやっていると気付かれないようにする」ことです。
またトイボブのような無理なく多頭飼育できるような猫種なら、先住猫がいればそれに倣って自然と学習していってくれるかもしれません。

ブラッシングなどのお手入れ

トイボブは被毛は短く抜け毛はそれほどでもないので、ブラッシングによる被毛のお手入れは週に1回程度の軽いブラッシング程度で問題ありません。
短毛種に向いたブラシとして、ラバーブラシを使用すると良いでしょう。
また、ブラッシングできるミトンであれば、皮膚へ当たった時の刺激が少ないのでブラシが苦手な猫でもブラッシングさせてくれると思います。

トイボブをお迎えする方法

トイボブはまだ世界的にも珍しいため、ペットショップで見つけるのは期待薄でしょう。
日本でもまだ数は少ないものの、トイボブを扱うブリーダーは存在するので、ブリーダーを探すのが最も見つかる確率が高いかもしれません。
また、猫を探す手段として里親になる方法も考えられますが、希少な猫種ということで里親募集しているトイボブを見つけるのは現実的に難しいといえるでしょう。

まとめ

トイボブは、シャムを祖先に持つ現在世界最小の猫種です。小柄な体に短いしっぽというコンパクトな体躯なので、実際の大きさ以上に小さく見えるかもしれません。
そんなトイボブですが、繁殖の都合もあり頭数を増やすことが難しく、世界的に見ても希少性の高い猫種です。日本でもそれは同様で、トイボブを扱うブリーダーはいるものの、まだ2桁程度の頭数しか存在していないといわれるほど。
小さくかわいらしく、とても甘えん坊で家族にたっぷり愛情を注いでくれるトイボブですが、迎えようと思っても簡単ではありません。もし見かけたら、そのチャンスを逃さないようにしましょう。

診断コンテンツバナー