毛色の濃淡が美しく、光の加減によってはキラキラと輝いて見えるグレー猫。
どこか神秘的で上品な立ち振る舞い、そしてその落ち着いた雰囲気から「一度は飼ってみたい!」と思った人も多いのではないでしょうか。
ここではグレーの被毛を持つ美しい猫の性格や特徴、また一緒に暮らしていく上で気を付けるべきポイントをご紹介したいと思います。
グレー猫の性格は?
グレーの毛色をした猫は、黒猫の毛色の濃淡を決める「ダイリュート遺伝子」が加わることによって発生するといわれています。
そのため性格は黒猫に近いものがあり、穏やかでおっとりしている傾向にあります。
ただし黒猫よりも警戒心が強く、繊細な一面を持ち合わせているため、慣れないものには怖がることもしばしば。グレーの純血種特有の気質があります。
グレー×ホワイトの性格は?
グレーを基調に白い毛色がある猫の性格は、グレー猫寄り。知的で落ち着きがあり、飼い主には甘えん坊な性格をしています。
また繊細で怖がりな一面も持ち合わせています。
グレーと白が半々の場合だと、黒白猫のように人や他の動物にも友好的で温厚、そこにグレー猫の神経質な面が少しだけ加わるようです。
グレー猫の特徴について
猫の毛色には黒・白・茶色など様々な種類が存在します。そのなかでも珍しい毛色とされているのが、グレーの猫。気品があり、落ち着きのある毛色は、安定した人気を誇っています。
グレーの毛色はダイリュート遺伝子によって、ブラックからグレーへと変化したものだといわれています。
ちなみに猫の被毛でグレーは専門的には「ブルー」とも呼ばれることが多いです。
見た目の特徴
グレーの猫の魅力といえば、やはりその「色」といえるでしょう。
艶やかな青みのある灰色、陰影によってはビロードのような光沢のあるその被毛に魅了された人も多いはず。
また肉球の色は毛色に反映されやすいため、グレー猫の多くがグレーかかったピンク色になるといわれています。
若い頃はしっぽに模様が現れる個体もいますが、そのほとんどは生後1年程で消えます。ただし、まれに年をとってからも残ることがあるようです。
もともと日本にはいなかった!?
本来、日本猫の配色といえば「黒・白・茶」の3色が一般的でした。
しかし時代とともに、ヨーロッパを始めとした海外から純血種の猫が輸入され始めたことがきっかけで、日本でもグレーの猫が広く見られるようになったのです。
グレー猫の雑種は少ない?
外で見かける野良猫のほとんどが雑種。そのため、さまざまな色合いの猫を見かけることがあると思いますが、グレーの雑種はあまり見かけませんよね。
その理由は遺伝子に関係があるようです。
猫の毛色は優性と劣性で決まりますが、グレーは複数の劣性遺伝子を持つ必要があるため、その確率が低いといわれています。
そのため、グレーの雑種は他の黒や茶色などの色と比べて少ないのです。
グレーの毛色を持つ猫種
グレーの毛色を持つ純血種といえば「ロシアンブルー」「シャルトリュー」「コラット」が挙げられます。
この3種類の猫たちは「ブルー御三家」とも呼ばれています。
ロシアンブルー
ロシア発祥の「ロシアンブルー」は、濃淡で美しいグレーの被毛に、エメラルドグリーンの瞳が特徴的な猫種です。
口元がまるで微笑んだ表情に見えることから「ロシアンスマイル」とも呼ばれています。
性格はまるで犬のように従順で、飼い主に多大な愛情を注ぎます。
遊ぶことが大好きなので、猫と一緒に遊びたい人にはおすすめの猫種といえるでしょう。

シャルトリュー
オレンジ色の瞳を持つ「シャルトリュー」はフランスを代表とする猫種です。
「微笑みの猫」という別名に加え、フランス内外で多くの著名人に愛されてきた猫でもあったため「生きたフランスの記念碑」や「フランスの宝」とも称されています。
性格は穏やかで賢く、洞察力に優れており、飼い主の行動をじっと観察していることも多いです。
嫉妬深さはあまりなく、誰とでも友好的に接することができるため、多頭飼いに向いている猫種といえるでしょう。

コラット
シャム猫やバーミーズと共に、タイに古くから存在する猫種といえば「コラット」。
タイ語で「幸運をもたらす猫」と呼ばれ、タイの人々に大切にされてきました。
落ち着きがあり静かな性格をしていますが、プライドが高く頑固な一面を持ち合わせています。
また比較的よくしゃべる猫とされ、家族に話しかける際は顔を見るようにして話しかけてくるそうです。
猫特有のツンデレが好きな人にはたまらない猫種といえそうですね。
ブリティッシュショートヘア
「ブルー御三家」ではありませんが、グレーの毛色を持つ猫としてブリティッシュショートヘアも挙げられます。
イギリスで最も古い歴史を持つ猫種であるブリティッシュショートヘアは、少し気難しい性格ではありますが、自立心が高いため留守番なども問題なくこなすことができます。
日中仕事や学校などで留守にしがちなひとり暮らしの方や、共働き世帯に向いている猫種といえるでしょう。
ブリティッシュショートヘアの性格って?色や飼い方まとめ
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グレー猫との暮らしの注意点
グレー猫との暮らしにおいて、飼い主が気を付けるべき点があります。
人見知りが強い場合は来客の頻度を減らして
グレー猫の多くは、警戒心が強く神経質な面を持ち合わせています。
そのため飼い主や家族以外の人が自分のテリトリーに入ってくると、怖がってしまいストレスを感じてしまうことも。
あまりにも人見知りが強い場合は、来客の頻度を減らすようにしてください。もしくは来客が来た際は猫を別の部屋に移動させるとよいでしょう。
飼育環境は思わぬトラブルに気を付けて
グレー猫の多くはとても賢いため、飼い主の行動をよく見ています。
そのため、水や電気での思わぬトラブルを引き起こしてしまう恐れがあります。
また悪気がなくても危険な場所に近づいたり、触れて欲しくないものに触ったりすることもあります。
猫だけ留守番をさせる場合は、あらかじめ近づいて欲しくない場所はドアを閉めたり、棚を立てるなどの対策を行うようにしてください。
そして誤飲やケガに繋がるものは出したままにせず、猫の届かない場所にしまうなどしてくださいね。
猫種の性格傾向に合わせた飼育をしよう
グレーの猫は、猫種の傾向によって性格やタイプが異なります。
例えばロシアンブルーの場合、甘えん坊でヤキモチを焼く傾向にあるため、どちらかというと多頭飼いには不向きといえます。
また運動が大好きで活発な猫種ですので、十分な運動をさせる環境づくりはもちろんですが、一緒に遊んであげる時間を設けるようにしてください。
一方で、ブリティッシュショートヘアは自立心が高く、あまり活動的ではありません。ベタベタされるのは好みませんので、適度な距離を保つようにしてあげましょう。
これらのように、グレー猫といってもその猫種によって細かなタイプや性格があります。、それぞれに応じた対応をしてあげてくださいね。
まとめ
グレーの毛色を持つ猫たちは、知的で落ち着きがあり、穏やかな性格をしている子が多いことがわかりました。
ただ少しばかり警戒心が強く、神経質な一面もありますが、比較的飼いやすい傾向にあるため、これから猫を飼う方に大変おすすめです。
ぜひ、お気に入りのグレー猫を探してみてくださいね。